研究課題/領域番号 |
01550230
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
伊藤 晴雄 千葉工業大学, 工学部, 教授 (90083849)
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研究分担者 |
生田 伸皓 徳島大学, 工学部, 教授 (30035802)
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キーワード | ネオン / 窒素 / 励起分子 / 準安定励起分子 / 拡散脱励起 / クエンチング / モンテカルロシミュレ-ション / ペニング電離 |
研究概要 |
(1)Ne^*の生成密度分布の決定 Ne中での電子群のふるまいをモンテカルロシミュレ-ションにより観測すると共に、Neの励起原子生成密度分布の空間分布を決定した。特にペニング電離とγ_m作用に大きな寄与をなす準安定励起原子についての生成密度分布も決定した。 (2)Ne^*の密度分布の形成と減衰過程 励起原子の拡散とクエンチングによる脱励起過程を考慮して、連続的なNe^*の生成を行った場合の定常空間分布の形成と、定常状態から、励起原子の生成停止後の減衰過程を検討する粒子拡散シミュレ-ションのアルゴリズムを確立した。これより、まずN_2の準安定励起分子(A^3Σ^+_u)の脱励起過程の基本的特性とγ_m係数などを評価する検討を行った。又前項(1)から得られたNe^*の生成密度分布を用いて、Ne中におけるNe^*の拡散過程を検討した。 (3)過渡電流波形の励起粒子の高感度検出測定 電子増倍管により放電空間で生成された準安定励起粒子を直接検出する実験を推進した。予備実験の結果、準安定励起分子と電子との信号分離が十分でなく引続き検討中である。しかし基本的な手法は確立され、電子群のふるまいについて興味深い結果を得ている。 (4)研究結果の報告 昨年度のICPIG.XIX Belgrade(第19回電離気体国際会議)に論文を提出した。前項(1)、(2)に関しては、国内の講演発表を6編提出したほか、本年4月開催の電気学会放電研究会で発表、討論した後、論文にまとめる予定である。なお、N_2ガス中の準安定励起分子(A^3Σ^+_u)に関連した論文の報告もある。 (5)来年度の展望 前項(1)、(2)が好調に進展しているので引続き推進しながら、論文にまとめる。(3)についても当初の目的はもちろん、途中得られた興味ある現象についても検討しながら進めていく予定である。
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