研究課題/領域番号 |
01550234
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
飯塚 浩一 北海道大学, 工学部, 助手 (30193147)
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研究分担者 |
橋詰 保 北海道職業訓練短期大学校, 電子技術科, 教官
深井 一郎 北海道大学, 工学部, 教授 (70001740)
長谷川 英機 北海道大学, 工学部, 教授 (60001781)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 固体進行波相互作用 / マイクロ波増幅 / 化合物半導体 / インタディジタル遅波線路 / ヘリックス型遅波線路 / MIS構造 / MMIC / MBE |
研究概要 |
1.固体進行波素子用半導体薄膜動作層の作成と評価 効果的な固体進行波相互作用を得るためには、相互作用領域である半導体薄膜への電子の閉じこめと薄膜の最適厚化が重要である。このため、InGaAs MIS構造の作製、および評価を行った。遅波線路にバイアス電圧を印加して電子の閉じ込めの状態を変えることで固体進行波相互作用を電気的に制御することを考えると、素子の基本構造にフェルミ準位のピンニングを除去したMIS構造を用いることが必要である。ここではSi超薄膜により半導体-絶縁体界面を制御したInGaAs MIS構造をMBE法を用いて作製し、界面制御によりフェルミ準位のピンニングが除去されたInGaAs MIS構造の作製に成功した。 2.共振型遅波線路を有する固体進行波素子の作製と評価 相互作用領域をInPとし、共振型遅波線路として交流結合インタディジタル遅波線路を用いた固体進行波素子を製作し、その進行波相互作用を確認した。しかし共振型遅波線路を用いた場合には正味の相互作用が小さかった。この原因は、共振型遅波線路に存在する後進波成分の損失が進行波成分による相互作用による利得をうちけし、正味の利得を小さくしてしまうためであることが固体進行波相互作用を実効誘電率で記述した理論により判明した。 3.半導体基板とヘリックス遅波線路とを混成した構造を有する固体進行波型増幅素子の試作 上記2の結果にもとづき、半導体基板とヘリックス遅波線路とを混成した構造を有する固体進行波型増幅素子をグリーン関数法を用いたマルチコンダクタマイクロストリップ線路の電磁界解析により設計した。また予備実験として高周波用プリント基板を用いてヘリックス型遅波線路の製作を行ない、実験結果を理論的検討と比較した結果、広帯域のヘリックス遅波線路の製作に成功した。これらの成果をふまえて、上記の素子を試作した。
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