Siのデバイス製造のウェ-ハ工程を中心に、その表面状態の評価を非接触・非破壊法で行った。Siのウェ-ハ工程の基本である、ウェ-ハ表面の機械的なキズの検出を10GHzの集束マイクロ波と光学系を用いたビ-ム光を用いて評価した。その結果100μmの間隔のキズが非接触法で検出可能となった。洗浄後のSiのウェ-ハ表面に残留する部分的な汚染・残留するNa^+イオン・Siウェ-ハの直接ハンドリングによる汚染などの集束した10GHzμ波と集光レ-ザビ-ムを用いて試みた。光源のレ-ザ・ビ-ムには、950nmの半導体LEDよりも633nmのHeーNeレ-ザ・ビ-ムを用いた場合が高感度で表面状態を検出できる。HeーNeレ-ザ光は、Siの表面から約3μmが浸入深さであり、950nmのLEDの50μmの浸入深さと比較するとよりSiの表面付近のキャリアの再結合の状態でSiウェ-ハ内の注入キャリア濃度は左右される。Na^+イオンによる汚染の検出では、Siウェ-ハをNa^+の0.01ppmを含む溶液で汚染されても検出可能である。Siウェ-ハの表面に人体によるハンドリングの汚染についても極めて高感度で測定できることが明らかになった。この他にSiウェ-ハに関しては、最近特に問題となって来ている。表面に残留する有機溶剤・残留しているレジスト膜などがあるが、本研究の非接触評価技術で評価可能であることが明らかになりつつある。 一方、GaAsについては、イオン注入工程の評価が可能性が大きいが、評価については更に実験を行う必要がある。GaAs以外のFeーdopeのInpについても検討の余地がでてきた。
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