研究概要 |
LSI,VLSIなどの半導体デバイスのウェ-ハ工程の非接触評価に新たにYAGレ-ザの1060nmのビ-ム光を使用することにより、ウェ-ハ表面及び表面活性層の有効な評価方法を確立した。前年度に行ったHeーNe(λ=633nm,浸入深さ3μm)のレ-ザ光をライフタイムより十分に長いパルス巾でキャリアの注入を行った時の反射マイクロ波信号,SRM1(Surface Recombination Velocity related Microwave Intersity)を測定する方法は、マイクロ波葉とSiウェ-ハのインピダンス不整合が生じる様な場合は正確なSiウェ-ハの表面附近の汚染状態,イオン注入量による変化,部分酸化での信号の変化などの評価が困難である。HeーNeレ-ザ光の他に、第二の光としてYAG(λ=1060nm,浸入深さ500μm)レ-ザを照射することにより、反射μー波信号BRMI(Bulk related Microwave Intersity)を測定する。SRMI信号と同様に、BRMI信号の大きさもプロ-バ-としてのμ波系とSiウェ-ハの間で生ずるインピ-ダンス不整合が生ずる。従って、BRMI信号とSRMI信号のウェ-ハ表面の同一点での差を観測することにより、Siウェ-ハとμー波系との間に生ずる“インピ-ダンス不整合"を除くことが可能になる。YAGレ-ザとHeーNeレ-ザを交互に照射することによって、LSIのウェ-ハ工程の非接触評価を可能にし、Siウェ-ハ表面に残留しているNa^+による汚染パタ-ン,残留レジストパタ-ン,などが再現性よく測定出来た。
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