本研究の出発点は、本来2つの対象の間の類似度の集合の形で与えられたデ-タを2次元あるいは3次元空間の点集合に埋め込むことにあった。その方法として、類似度行列から計算される行列の固有ベクトルを対応する固有値の降順にd個取ることにより、対応するd次元空間の点の座標を決定する方法が知られているが、本研究では、最初にこの埋め込み法を、具体的なプログラムを作成することによって評価した。計算機のパワ-の関係で大規模な例題についての実験は行っていないが、人工的に作った小規模な例題については十分よい結果が得られた。ただ、実際にプログラム化する際には、特に固有値を求める手続きが計算誤差の影響を受けやすいことが判明した。また、この方法に基づいてVLSIの素子配置を行なう算法も開発したが、現在の所、素子の面積を量子化して扱う必要があり、それによる誤差がどのような影響を与えるのかを考察しておく必要がある。上に述べた研究については、米国カリフォルニア大学電気工学科、および日本では三菱電機(株)カスタムLSI開発センタ-とも意見の交換を行っている。 また、平面を等間隔の平行線によって分割するとき、与えられた点がほぼ均等に各区間に分布するように平行線の角度を決める問題については基本的な検討を終え、現在は算法の効率改善に取り組んでいる。さらに、最適なハッシュ関数を求める算法も開発し、近いうちに公表する予定である。
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