研究課題/領域番号 |
01550311
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田口 英郎 大阪大学, 工学部, 講師 (40029278)
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研究分担者 |
赤澤 堅造 神戸大学, 工学部, 教授 (30029277)
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キーワード | ニュ-ロコンピュ-ティング / 人工ニュ-ロン / パルス演算 / ニュ-ロフィルタ / ニュ-ロコントロ-ラ / ニュ-ラルサ-ボ / 学習演算 / アナログMOS回路 |
研究概要 |
本研究課題ではニュ-ロコンピュ-ティング技術を制御分野で活用することを目的として、バイオニュ-ロンの電気活動を模した人工ニュ-ロン学習素子に注目し、これを合目的的に結合した人工ニュ-ロン集合体からなる学習型ニュ-ロコントロ-ラの開発を進めた。今年度における研究成果は次の通りである。 1.可塑的な活動関数を備え、かつV/F変換、PFM(Pulse Frequency Modulation)が可能なバイオニュ-ロンを模したニュ-ロン学習素子からなる学習型ニュ-ロコントロ-ラの構成手法を、前年度に引き続き検討した。すなわち、このニュ-ロン学習素子の多様性を生かし、システム情報をV/F変換し、コントロ-ラに取り入れるセンサ-・ニュ-ロン、異なる制御特性を持つ複数個のPTM(Pulse Time Modulation)型ニュ-ロフィルタ、およびPTM型ニュ-ロフィルタの選択のためのニュ-ロ・セレクタからなる学習型ニュ-ロコントロ-ラの設計を行った。 2.学習型ニュ-ロコントロ-ラのパルス情報伝達による制御演算能力について検討を行った。すなわち、単関節型マニピュ-レ-タの制御にこのニュ-ロコントロ-ラを用いたニュ-ラルサ-ボ系の応答評価を行うために、マニピュレ-タは単関節部にバネとダッシュポットを取り付けた構造を仮定し、トルク制御を試みた。 3.1.および2.で検討した学習型ニュ-ロコントロ-ラのハ-ドウェア化を目指し、その基本演算素子であるニュ-ロン学習素子の電子回路設計を行った。すなわち、アナログMOSデバイスによるニュ-ロン学習素子の試作を行い、外部駆動パルスにより良好な学習応答特性が得られることを確かめた。このことにより、ニュ-ロコントロ-ラの軽量・小型化に必要なニュ-ロチップ開発への可能性を実証し得た。
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