研究課題/領域番号 |
01550329
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 幸男 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80134790)
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研究分担者 |
吉田 千秋 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (40191598)
渡部 叡 日本工業大学, 情報技術センター, 教授 (50158614)
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キーワード | コンピュ-タ・ビジョン / 距離画像 / 物体認識 / レンジファインダ / 視方向決定 / ハンドアイシステム |
研究概要 |
本研究ではまず、レンジファインダシステムのマニピュレ-タへの搭載を行った。搭載したレンジファインダは小型化のため可動部分を必要最小限と考えられる投光器とレンズ系のみとした。具体的には投光器として半導体レ-ザとガルバノミラ-、レンズ系としてカメラレンズと小型CCDカメラのヘッド部分を取り付けた。また高速化のため、CCDカメラより得られる、スリット像の輝度情報をもつNTSC信号を、物体までの距離の情報を持つ輝度信号に変調する方法を考案し、アナログ回路によって実現した。 物体形状認識アルゴリズムの研究としては、認識の前段階として物体をどのような方向から観測したら認識が正確かつ容易に行えるのかを決定するために視方向選択法を考案した。この方法では対象を多面体に限り、この場合画像中に、より多くの平面が、より均一な面積で投影されている画像が物体認識に適した画像であろうと考え、まず距離画像に含まれる平面を調べるために勾配分布なる特徴空間を定義した。勾配分布は距離画像中の全画素における勾配の分布を調べた一種のヒストグラムであり、平面の数、面積が表される。分布の様子を数値化する方法としてエントロピ-を用い、この値を認識に適した度合いとした。同一シ-ンをさまざまな視方向から観測した距離画像に対しこの方法を適用したところ、人間が感じる認識のしやすさと近いことが確かめられた。以上の研究成果は、すでに学会での口頭発表を行なっており、現在論文投稿準備中である。 一方認識のための物体表現モデルについても検討を進めている。本研究での物体表現モデルは、さまざまな視方向より得られる距離画像との参照が必要となるため、物体の各面の情報(形状,勾配)を、各面のつながりに応じてリンクさせたモデルを検討中である。
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