| 研究概要 |
1.混合砂礫の非平衡流送モデルについて,ア-マ-コ-ト形成,ペ-ブメント形成,河床表層の不安定解析にあたって用いたものを,一般的・統一的にな枠組で整理し,普遍的な表現にまとめた。
2.上記モデルの構成要素である粒径別ピックアップレイト,ステップレングスに最も関係する粒径別限界掃流力について,いくつかのモデル式を比較し,最も適切なものがどれかの判断をおこなった。
3.ペ-ブメント,ア-マ-コ-ト形成の共通点と本質的相違を,モデルと従来の実験結果の検討いついて抽出した。
4.縦断交互分級河床のように縦断方向に粗度が変化する流れについて乱流計測を行い,主としてレイノルズ応力分布の緩和(底面で早く,河床から離れるに従って遅い)を明らかにした。これに対しては,インパルス応答を用いた畳み込み積分形式のモデルを提案,その適用性を検証するとともに,遷移流れにおいても混合距離の分布や乱れエネルギ-の配分についての相似性が成立すると仮定し,流速分布,乱れ強度分布の縦断方向変化の予測を行った。
5.レイノルズ応力分布の緩和についてのモデルが,インパルス応答を,変えずにそのまま浮遊砂の乱流フラックス分布の緩和過程に適用できることに着目,非平衡浮遊砂濃度分布を誘導できることを示し,これを用いて縦断交互分級河床での浮遊砂濃度分布の縦断方向変化を明らかにした。
6.粗度が変化する流れに対しKーε乱流モデルによる数値計算を行い上述のレイノルズ応力緩和モデルが,流体力学的に充分合理性のあることを確認した。
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