研究課題/領域番号 |
01550403
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高木 不折 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023057)
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研究分担者 |
原田 守博 名古屋大学, 工学部, 助手 (40165030)
松林 宇一郎 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80126903)
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キーワード | 広域地下水 / 不均質場 / 確率論的解析 / バリオグラム / クリギング / 観測密度 |
研究概要 |
広域地下水の解析において、観測井における水位の測定値は必須の基礎情報である。しかし、実際には観測井の数は限られているうえ、観測水位も流れ場の不均質性を反映して局所的に特異な変動を示すことが稀ではない。したがって、地下水の挙動を適確に評価するためには、観測水位の空間的な代表性を考慮しつつ、水位デ-タを解析過程に有効に反映させることが必要である。本研究では、降雨に伴う不圧地下水挙動のを対象に、空間的に複雑に挙動する地下水分布を二次元確率場における物理現象として捉え、流れ場の不均質性が水位に及ぼす影響を物理則に基づいて評価することを試みた。そして、空間分布する確率変量を観測地点デ-タから統計的に推定する手法として開発されたKriging法を用いて、数少ない観測水位をもとに不均質場の地下水位分布を統計的に推定する手法を示すとともに、その推定結果を通じて地下水位の観測網のあり方について考察を行った。本研究で得られた主な結論は以下の通りである。 (1)二次元帯水層において、降雨に対する水位応答の統計的分散と降雨後に平準化する水位分布のバリオグラムを理論的に定式化した。また、理論的なバリオグラムに加え、水位の空間的ドリフトを重回帰分析で定めることによって、観測地点数が少ない場合においても、Kriging法による水位の空間推定が可能であることを示した。 (2)Kriging解析の結果、水位の空間分布は降雨直後には極めて複雑であるものの、無降雨期間の経過に伴い次第に落ち着いた状態に変化することが示された。また推定誤差を表すKriging分散は、水位の平準化に伴って急速に減少することが明らかとなった。さらに、地下水位観測網の評価を行うために、種々の観測井配置のもとでKriging解析を行う、観測密度の低下が水位分布の推定誤差に及ぼす影響を定量的に把握することができた。
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