研究課題/領域番号 |
01550405
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
綾 史郎 京都大学, 工学部, 講師 (00026361)
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研究分担者 |
細田 尚 京都大学, 工学部, 助手 (10165558)
松尾 直規 中部大学, 工学部, 助教授 (20093312)
井上 和也 京都大学, 工学部, 助教授 (50026126)
岩佐 義朗 京都大学, 工学部, 教授 (50025821)
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キーワード | 開水路流 / 密度流 / 一般曲線座標系 / 河口水理 / 貯水池水理 / 乱流モデル |
研究概要 |
1.密度流現象の高精度数値モデルの開発と適用(綾):複雑な形状を有する水域における密度流現象を数値解析することを目標に、一般曲線座標計を用いた流れと密度、水質に関する基礎方程式を導いた。基礎方程式系は、保存形で示され、デカルト座標系におけるものと同程度の複雑さである。方程式の離散化にあたっては、時間に関して2次・空間に関して3次精度の差分法を用い、解析コ-ドを開発し、基礎的な数値解析を行うとともに、取り扱いの容易な平面2次元流れに対して応用を行った。2.河口における密度流現象の研究(岩佐・井上):河口における海水侵入の課題に関して、従来から開発されてきた2次元数値モデルの改良に努め、数値解析結果と収集した現地観測試料の比較により研究をすすめた。その結果、塩水侵入形態に及ぼす支川流入、拡散係数、下流端境界条件の影響が明らかとなった。更に、計算格子サイズに代表される数値モデルの分解能が塩分濃度の解析結果に及ぼす影響の大きいことがわかった。3.貯水池における密度流現象の研究(松尾):貯水池は山間部に存在することが多く、平面形状、縦断形状も極めて複雑であることから、直交曲線座標系による基礎方程式を用いた3次元モデルの開発を行った。更に実貯水池の地形測量試料より数値貯水池模型をつくる方法を開発した。得られた模型を用いて数値解析した結果は、貯水池形状、密度流効果を十分反映しており、また従来の知見に照らして十分妥当なものであった。4.乱流拡散現象のモデル化に関する理論的研究(細田):滑面水路における浮遊砂流について、密度効果を考慮したk-ε乱流モデルを用いて数値解析的研究を行った。その結果、運動方程式中に固相が沈降によって、液相と置きかわる際に生じる応力伝達項k方程式に固相、液相間の乱れ速度差に起因する相互作用を考慮することにより、流速分布特性を良好に再現し得ることがわかった。
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