研究課題/領域番号 |
01550420
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
巻上 安爾 立命館大学, 理工学部, 教授 (90121615)
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研究分担者 |
中西 恒彦 立命館大学, 理工学部, 助教授 (40066725)
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キーワード | 高速道路 / 交通制御 / ネットワ-ク制御 / 交通障害 / 交通シミュレ-ション / 渋滞 / 交通実態調査 / デ-タ解析 |
研究概要 |
高速道路網の中で最も交通量の多い路線である東名・名神の両高速道路をとりあげ、交通障害事象の抽出と実態の把握を行うとともに、障害事象として工事規制をとりあげ、下記のような調査研究を実施した。 1.交通障害事象の抽出と実態の把握 通行止、渋滞、車線規制等の交通障害の発生状況と、渋滞長等の交通流への影響を、災害、事故、工事等の発生原因別に整理し、迂回制御等のネットワ-ク制御の検討対象となる事象の抽出を行なった。 2.ケ-ススタディ-の設定とモデルのキャリブレ-ション 1の交通障害のうち、本年度は工事渋滞をとりあげ、既に開発ずみの高速道路渋滞シミュレ-ションモデルを用いて、ケ-ススタディ-の実施を試みた。ケ-ススタディ-の実施区間としては名神高速道路の一宮〜岐阜羽島IC間を取り上げ、モデルのキャリブレ-ションに必要な旅行時間と渋滞領域の変動状況に関するデ-タの収集を目的として、フロ-ティング方を用いた交通実態調査を実施した。 3.シミュレ-ションの実施と制御手法の検討 ケ-ススタディ-区間の調査の対象となった車線規制に起因する渋滞の解消あるは低減を目ざして、シミュレ-ションを用いて迂回誘導効果の評価を試みた。評価指標としては総旅行時間を用い、国民経済的評価を定量的に行なっている。ただし当該ケ-ススタディ-の区間には、競合する高速道路はなく、一般道路への誘導を行うことになるが、隘路となる恐れのある交差点が点在し、迂回させる交通量に一定の制約はあるものの、これまでの渋滞時迂回行動に関するアンケ-ト調査等から限界と考えられる迂回率の上限値の範囲内では、一宮ICからの流入交通に対して迂回誘導と行うことによって、十分効果のあることが確かめられた。
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