研究課題/領域番号 |
01550436
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三橋 博三 東北大学, 工学部, 助教授 (90091751)
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研究分担者 |
成田 健 東北大学, 工学部, 助手 (00155996)
沼尾 達弥 茨城大学, 工学部, 助手 (90164649)
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キーワード | クリ-プ変形 / 乾燥収縮 / 水分逸散 / 環境温度 / 薄肉円筒供試体 / 湿度勾配 |
研究概要 |
加熱されたコンクリ-トの力学的特性、とくに弾性係数やクリ-プ挙動及び乾燥収縮に及ぼす温度及びコンクリ-ト中の含有水分の影響を明らかにするために、その基礎研究として今年度は以下の研究を行った。 1.既に発表されている膨大な実験的研究結果を解析して、二重べき関数クリ-プ則のパラメ-タを推定し、それ等のパラメ-タ値と水セメント比等の調合条件や含有水分を支配する養成条件との関係を明らかにするために、パラメ-タ推定プログラムを作成した。 2.クリ-プ変形及び乾燥収縮に及ぼす温度の影響を考慮するために必要な活性化エネルギ-について、既往の研究結果を検討した。 3.温度の影響も考慮した水分逸散過程の解析プログラムを用いて、100°C以上まで加熱した例も含めた既往の実験結果の解析を行い、気中養生により加熱前に乾燥を受けた供試体の水分逸散傾向は、乾燥過程後米に於て標準養生の供試体の傾向と一致する事、気中養生期間の長い程全体として基準拡散係数が大きく、水分が移動し易くなる事等を明らかにした。 4.乾燥収縮過程で供試体内に生ずる温度勾配とそれに伴う歪分布の発生を抑えるために、厚さ1mmの円筒供試体を作製し、中実円柱供試体と共に乾燥収縮試験を行い、比較検討した。その結果、薄肉円筒供試体と中実円筒供試体とではその乾燥収縮変形は乾燥初期より大きく異なる事を明らかにした。また、厚さ1mmの円筒供試体は、僅かな湿度変化に対しても敏感な膨張・収縮変化を示す事が確かめられた。 5.薄肉円筒モルタル供試体と薄肉円筒硬化セメントペ-ストとの比較により、骨材混入が乾燥収縮変形及び水分逸散過程に及ぼす影響について実験的に明らかにした。
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