研究課題/領域番号 |
01550443
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松井 千秋 九州大学, 工学部, 教授 (00037756)
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研究分担者 |
吉住 孝志 久留米工大, 工学部, 助教授 (60112314)
津田 恵吾 九州大学, 工学部, 助手 (50112305)
河野 昭彦 九州大学, 工学部, 講師 (60136520)
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キーワード | 降伏比 / 変形能力 / 柱 / 終局耐力 |
研究概要 |
鉄骨建築に用いられる鋼材の品質はJISに決められているが、降伏応力度は最低の保証値しか示されていない、そのため、降伏応力度が規格値より大きくて強ければ、構造物は安全であると一般に考えられている。しかし鉄骨構造の終局状態における耐力および変形能力は鋼材の降伏点よりむしろ、降伏比に大きく依存する事が指摘され、大きな降伏比を持つ鋼材で製作された構造物の終局的な安全性は検討の余地がある。 したがって、この研究では、降伏比が鉄骨骨組の耐力や変形能力にどの様に影響するかを実験的に調べ、構造物の終局安全性の観点から降伏比がどの程度の値まで許容できるかを明らかにする。 実験は片持ち柱試験体に一定軸力と繰返し水平力を載荷する事により行った。実験変数は、a)鋼材の降伏比Y(0.85と0.63)、b)柱断面(H-150x150x6x6とH-150x150x6x9)、c)軸力比n(0.1、0.3,0.5)の3種類であり、計12体の実験を行った。 得られた結果は以下のとうりである。 1.幅厚比の小さい板要素よりなる柱材(フランジ板厚9mm)でも、はり部材と同様に、降伏比の小さい方が塑性変形能力がある。しかし軸力比が大きくなるほど降伏比の影響は小さくなる。 2.幅厚比の大きい板要素よりなる柱材(フランジ板厚6mm)では、局部座屈による影響が支配的で降伏比の影響は小さくなる。すなわち、降伏比が小さくても局部座屈により変形能力は小さくなり、降伏比の大きいものとの差が少なくなる。
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