研究課題/領域番号 |
01550461
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
赤坂 裕 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20094112)
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研究分担者 |
小原 聡司 都城高専, 建築学科, 助手
黒木 荘一郎 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30094139)
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キーワード | 木造住宅 / 小屋裏換気 / 排熱排湿効果 / 換気量 / kーεモデル |
研究概要 |
1.平成元年6月から10月にかけて、実大の木造戸建て住宅において行った小屋裏換気の夏季の排熱排湿に関する実測の結果から、以下のような知見を得た。 ・小屋裏換気回数は、自然換気状態で4.7回、強制換気状態で11.4回であった。 ・強制換気時の小屋裏空気温度は外気温度に対して3〜5℃高い程度にとどまり、両温度は接近していた。自然換気、強制換気を問わず、小屋裏空気温度が40℃を越えることはなかった。 ・自然換気、強制換気の小屋裏空気温度の差は小さく自然換気のみでも相当の排熱効果があることがわかった。 ・小屋裏強制換気によって晴天日の日中の小屋裏絶対湿度は相当下がり、排湿効果が大きいことがわかった。 2.kーεモデルにより小屋裏空間の二次元流れの数値解析を行い、以下の結果を得た。まず等温流れの結界から、 ・軒天井の換気口の位置を多少変えても小屋裏空気流れはほとんど変化しなかった。 ・屋根の勾配が小さいほど、壁面に形成された渦の影響が大きく、逆流速度も大きくなる。また、入口近くの流速も大きくなり、流れの抵抗が増加する。 非等温流れ(屋根面を高温面、天井面を断熱面とした)の結果から、 ・昼間換気について、軒天井の片側のみ換気口がある場合(単開口)、両側に開口がある場合(双開口)の天井表面温度を比較した結果、双開口の天井表面温度の降下がかなり大きかった。 ・夜間換気(天井面を高温面、屋根面を断熱面)について、双開口の流線および温度分布を調べた結果、天井面の冷却効果が確認された。
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