研究概要 |
1.AgーMn2元系合金の活量測定 昨年度、クヌ-ドセンセル質量分析計を用いて、イオン強度比法によりAgーMn2元系合金のAgおよびMnの活量を測定した。この際、一部組成の合金については試料の蒸発減量の激しいものがあり、その結果の信頼性に疑問が生じた。本年度、一部組成について再実験を行ったが、昨年度の結果の変更を要するような結果は得られなかった。デ-タの解析を再検討しMnの無限希薄における活量係数として次の値を得た。 γmn゚=0.613(1573K) γmn゚=0.414(1523K) 2.FeーMnーC3元系合金の活量測定 溶融AgーMn合金と溶融FeーMnーC合金との間のMnの分配平衡を利用したMnの活量係数の測定を昨年に引続き行った。測定方法およびデ-タの解析方法は昨年度のものと同様である。得られた溶融FeーMnーC合金中のMnの活量に及ぼすCの影響を表す各相互作用母系数は以下とおりである。 εmn^c=-5.2、ρmn^c=-8.29、ρmn^<mn,c>=8.54 昨年度にえられた値と少し異なるものは、今回用いた合金試料中にSiが含有されていたためと考えられ、この問題については、今後検討の必要がある。
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