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1991 年度 実績報告書

Cl_2とH_2を同時に利用する溶銑の気化脱珪に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01550526
研究機関千葉工業大学

研究代表者

雀部 実  千葉工業大学, 工学部, 教授 (00016370)

キーワード製鉄 / 溶鉄 / ケイ素 / 銅 / 塩化物 / 反応速度
研究概要

前年までにH_2とCl_2を同時に用いることで溶銑中のSiを気化脱珪できることを明らかにした。本年は地球環境保全の立場から、自動車スクラップを再資源化する際に障害となっているCuを、塩化鉄を使用して除去できるかどうかしらべた。
0.5%のCuを含有する1450℃の炭素飽和溶鉄100g中に、300ml/minの流量で供給しているN_2キャリアガスにのせて0.5g/minの速度でFeCl_2を供給した。その結果、約90分後にCu濃度を0.4%とすることができた。初期Cu濃度を種々に変えて反応速度を測定したところ、反応速度は見掛け上Cu濃度に対して1次反応として整理ができることを見出した。排気ガスを捕集して分析したところ、塩化鉄中に約0.2%の塩化銅が含まれていることが判り、銅が気体として排出されていることが明かとなった。見掛けの反応速度定数kと絶対温度Tの関係は、
ln k=31 065/T+10.7となった。
FeCl_2の変りにCl_2とH_2を同時に用いてCuを除去することを試みたが、この方法ではFeの塩化が激しく、見掛け上鉄中にCuが濃縮されることがわかった。
以上の結果から、FeCl_2を用いて溶鉄中のCuを除去できるがその反応効率は低く、工業的に利用できるようにするためには、さらに一段の研究が必要であることが判った。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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