• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

熱間押出し加工用高性能金型設計に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01550536
研究機関鹿児島大学

研究代表者

中西 賢二  鹿児島大学, 工学部, 教授 (80041549)

研究分担者 福井 泰好  鹿児島大学, 工学部, 助教授 (00117540)
キーワード熱間押出し加工 / アルミニウム合金 / 高温変形抵抗 / 塑性流れ / デッドメタルゾ-ン / セラミックスダイス
研究概要

熱間押出し加工の加工条件の最適化の検討と加工過程の力学解析に必要な、加工素材の変形抵抗に関する研究と熱間押出し加工用ダイスとしての高温強度に優れるとともに極めて平滑な滑り面を形成出来るセラミックス型の有用性に関する研究を中心としたいくつかの実験と数値解析を行った。以下に研究成果の概要を記す。
1.AlーMgーSi(6063)合金の加工硬化率式と純アルミニウムの加工硬化率を比較して、合金化による変形特性の改変を定量的に検討した。6063合金の変形抵抗は400℃以上の温度で変形抵抗を律則する動的回復速度が純アルミニウムの場合と同様に温度上昇に対して緩やかに増加する特徴を示す様になり、押出し加工過程における変形領域内部の変形抵抗分布は同領域内部のひずみ速度の分布に大きく依存し温度変化に対して緩やかな応答を示すことが分かった。この他、合金化による変形抵抗の温度およびひずみ速度依存性の変化は400℃以下で著しい、200℃から300℃の範囲では変形温度毎の動的回復挙動が大きく異なる、などの事象を明らかにした。
2.セラミックス(Si_3N_4あるいはPSZ)を型材に用いた場合の塑性流れと加工品の表面性状に検討を加えた。その結果、セラミックス材の熱伝導係数が小さいことによる断熱効果により型近傍の素材温度の低下が抑止されて変形抵抗が低く保たれるためにデッドメタルゾ-ンが鋼型を用いる場合に比較して薄くなる。押出し比を小さくして素材が型面で滑る様にした、セラミックスと鋼を対面させたダイスを用いた押出し加工実験によると、セラミックス側から押出された加工品表面が鋼側から押出された加工品表面よりも光輝面となる結果を得た。以上のことから、ビレット温度を高温度に維持すべき部分例えば薄肉断面部分、およびダイベアリング部分にセラミックスを用いる、セラミックスと鋼を組み合わせたダイスが熱間押出し加工用ダイスとして有用と考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nakanishi Kenji: "Analysis of Hot Extrusion of 6063 Aluminum Alloy Using the Symmetric and NonーSymmetric Dies" Advanced Technology of Plasticity. Vol.1. 409-416 (1990)

  • [文献書誌] 中西 賢二: "AlーMgーSi(6063)合金の高温変形特性ー加工硬化率式を用いる変形抵抗推算法ー" 塑性と加工.

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi