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1990 年度 実績報告書

メカニカルアロイングによる分散強化及び超塑性チタン合金の創製とその変形機構

研究課題

研究課題/領域番号 01550553
研究機関岡山大学

研究代表者

飛田 守孝  岡山大学, 工学部, 教授 (90023134)

研究分担者 榊原 精  岡山大学, 工学部, 助教授 (40033245)
キーワードメカニカルアロイング / チタン / 窒化物 / 酸化物 / イオン結晶
研究概要

撹はん型ボ-ルミルをつかってチタン-チタン窒化物、チタン-チタン酸化物系分散強化合金の原材料となる粉末の作製とその熱的安定性について調査した。また粉末の透過電子顕微鏡用試料作製法として画期的なニッケルメッキ固定によるイオン薄膜化法を確立した。前年度までの成果としてTiーMo合金のメカニカルアロイング(MA)に関する論文2編が発行された。ボ-ルのみならずジルコニアタンクからの不純物の混入という前年度来の問題にたいしては、新しくチタン製タンクを作製し、メカニカルアロイング装置のチタン化を達成した。これを用い、窒素および酸素量を調節し、目的の化合物分散型Ti粉末の作製を行った。MAによる合金化機構解明のためイオン結晶のMAも試みた。
(1)キャリアガス(N_2ガス)中の微量の酸素と水分の除去のため、平成2年度科学研究費補助金で導入された電気炉で450℃に加熱したスポンジチタンにガスを接触させ、純TiNの作製を達成した。
(2)MA窒化物と純正窒化物(JohnsonーMatthey製)の熱安定性の比較を行った。上記電気炉を用いて、真空中450℃、550℃及び650℃で熱処理を行ったところ、MA窒化物は不安定であるため室温空気中で酸化が認められたが、純正窒化物には何の変化も認められなかった。
(3)MA時間と酸化物生成量の関係の測定により、初期10時間以内にほとんどの酸化物が形成されることが判明した。それ以上MAを施しても酸化量の増加はわずかであった。
(4)合金化機構の解明には微細構造の観察が必須であるが、試料が粉末であることから薄膜化が困難であった。粉末をNiメッキ層に埋め板材を作製し、イオン薄膜化により透過電子顕微鏡試料の作製に成功した。
(5)イオン結晶物質のうち、例えばNaBr+KClではMAによってイオンの置換が置き、NaCl+KBrが生じることを確認した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 林 雨栄、飛田 守孝、榊原 精、竹元 嘉利: "メカニカルアロイングTiーMo固溶体とその微細構造" 粉体及び粉末冶金. 37. 636-639 (1990)

  • [文献書誌] 林 雨栄、飛田 守孝、榊原 精、助台 栄一: "メカニカルアロイングによるTiーMo系合金化過程と不純物Feの混入" 日本金属学会誌. 55. 125-131 (1991)

  • [文献書誌] M.Hida,WーY.Lim,A.Sakakibara,Y.Takemoto: "Mechanochemical Reaction in Various Systems Involving Ionic and Hydrogen Bond Crystals" The Material Science Forum (Proc.Int.Symp.Mechanical Alloying). (1991)

  • [文献書誌] WーY.Lim,E.Sukedai,M.Hida,K.Kaneko: "A Specimen Preparation of MA TiーMo Alloy for Electron Microscopy Using NiーPlating Method and the Observation of Lattice Images" The Material Science Forum (Proc.Int.Symp.Mechanical Alloying). (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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