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1989 年度 実績報告書

Ni基合金の多層盛溶接部における高温割れに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01550561
研究機関大阪大学

研究代表者

篠崎 賢二  大阪大学, 工学部, 助手 (70154218)

研究分担者 中尾 嘉邦  大阪大学, 工学部, 教授 (20029086)
才田 一幸  大阪大学, 工学部, 助手 (30178470)
キーワードNi基超耐熱合金 / 凝固割れ / 液化割れ / 多層盛溶接金属 / 凝固偏析 / 延性低下割れ
研究概要

本年度は、実際のNi基超耐熱合金の多層溶接金属中のミクロ割れの発生条件並びに発生機構を明らかにすることを目的とし、その一環として、NiーCrーFe系、NiーCrーMo系及びNiーMO系の市販被覆ア-ク溶接棒を用いてビ-ドオンプレ-ト肉盛溶接試験を行ない、破面解析及びミクロ組織観察などにより実溶接部での高温割れの特徴を明らかにした。
得られた主な結果を以下に要約する。
1.高温割れは、0.5mm以下の微少な割れで、γ粒界上で発生しており、しかも約70%以上の割合で凝固粒界一致していた。
2.高温割れ破面解析を行なった結果、溶融境界線近傍では、液化割れの様相を示し。、溶融境界線より約0.5mm以上離れると、延性低下割れの様相を示した。このことより、割れは、再加熱時に発生する可能性があることがわかった。
3.高温割れの破面上には、NiーCrーFe系及びNiーCrーMo系では、NbC及びFe_2(Nb,Mo),NiーMo系ではMo_2Cの生成相がみられ、Nb及びMoなどの元素が濃縮していることがわかった。
4.高温割れ破面のオ-ジェ電子分光分析を行なった結果、液化割れ及び延性低下割れ破面には、P、S及びSi等の不純物元素が濃縮していることがわかった。
以上の結果より、実溶接部の液化割れ及び延性低下割れには、Ni,Mo等の合金元素並びにP,S及びSi等の不純物元素が影響を及ぼすことが推察された。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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