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セラミックスー金属接合部の信頼性を高めるため、接合部の機械的特性をいかに合理的に評価するかについて研究を行った。得られた研究成果を要約すると以下の如くである。
1.セラミックスー金属の接合において良好な接合部を得るための基本的問題として、熱応力特性を理論的、実験的に明らかにした。セラミックスー金属接合部に発生する熱応力は接合された両材料のヤング率比と、線膨張係数の差で一義的に定めることが出来、寸法に関しては相似則が成立することが明らかとなった。さらにこの熱応力を低減する方法として中間層を挿入する方法以上に接合界面形状を変化させる方法を提案し、その有効性を実験により確認した。
2.熱応力を低減したセラミックスー金属接合部を製作し、その強度評価を曲げ試験により行った。熱応力を低減した場合でも接合部には何等かの欠陥が含まれており、これを起点として破壊が生じていた。そのため接合部強度は低く、またその値に非常に大きなバラツキが生じた。このことより接合部の強度評価は接合部には何等かの欠陥が含まれているとの前提で、破壊力学的に行うべきだということが明らかとなった。
3.破壊力学的パラメ-タとしてJ積分値を取り上げ、き裂を含む異種材料接合部のJ積分におよぼす接合材のヤング率、接合部形状、さらに中間層のヤング率、中間層の厚さ等の影響を数値シミュレ-ションにより明らかにした。そしてこれらの結果から、任意の材理の組合せ、および任意の形状の接合部のJ積分値を簡単の求めることが出来る算定式を導出した。これを用いると実験で得られた、強度特性を定性的に説明できた。分後定量化し、接合部の機械的特性評価の確立をはかりたい。
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