| 研究課題/領域番号 |
01550630
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| 研究機関 | 九州工業大学 |
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研究代表者 |
細川 邦典 九州工業大学, 工学部, 教授 (30039036)
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| 研究分担者 |
高上 僚一 九州工業大学, 工学部, 助手 (70142354)
松永 守央 九州工業大学, 工学部, 助教授 (50117313)
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| キーワード | 合金電析 / 高速流動条件 / 回転円板電極 / 銀ースズ合金 / 銀ーニッケル合金 / 銅ーニッケル合金 / 層状構造 |
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| 研究概要 |
1.冶金学的には金属間化合物を形成する銀ースズ合金について、回転円板電極を使用して電解液が高速度で流動条件下でダブルパルス法により合成皮膜の合成を検討した。その結果、電解パラメ-タを制御すれば、昨年度に実施した直流法では必ず生成した金属間化合物Ag_3Snを含まない合金皮膜が合成可能であることを見出した。さらに、同タイプの銀ータングステン合金も検討したが、この系については新しい知見は得られなかった。
2.冶金学的には固相において全く溶け合わない銀ーニッケル合金について、ダブルパルス法により層状構造皮膜の創製を検討した結果、銀のみの結晶構造を有する皮膜を創製できることを明らかにした。
3.ダブルパルス電解法により、平衡状態図では全組成域で固溶体を形成する銅ーニッケル合金の層状構造皮膜の創製を試みた。その結果、回転円板電極を使用した電解液流動条件下で、ニッケル層が20nm程度で、銅層が200nmの層状に近い皮膜が合成可能であることが、オ-ジェ電子分光法などの測定から明らかになった。
4.高速電解液流動条件下における電析を実用化するために、平行平板電極を使用できる電解槽を試作した。この電解槽を用いて、直流法、定電流パルス法により、硫酸浴よりの銅ー亜鉛合金皮膜の合成について検討した結果、シアン浴と同等程度の皮膜が得られることが実証され、電解液を高速流動させる効果が確認できた。
5.以上の合金皮膜について、透過型電子顕微鏡とX線回折法により構造を解析した結果、層状に近い構造の皮膜が生成していることが判明したが、完全に新規な構造の皮膜を創製するには、さらに改良が必要との結論が得られた。しかし、電解液を高速度で流動させ、ダブルパルス電解法等の電流変調法により合金電析を行うことにより、冶金学的な分類にかかわらず、新しい構造の皮膜を創製できる可能性があるとの結論に達した。
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