研究課題/領域番号 |
01550690
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
松沢 秀二 信州大学, 繊維学部, 教授 (50021126)
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研究分担者 |
谷上 哲也 信州大学, 繊維学部, 助手 (20155203)
山浦 和男 信州大学, 繊維学部, 助教授 (00021155)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | ポリ(ビス(βフェノキシエトキシ)フォスファゼン) / ポリ(ビス(エチルアミノ)フォスファゼン) / 粘度式 / 屈曲性パラメタ- / 結晶化 / ガラス転移 / エンタルヒル^Oー緩和 / 分解性高分子 |
研究概要 |
ポリオルガノフォスファゼンとしてポリ(ビス(βーフェノキシエトキシ)フォスファゼン)(PBPEP)およびポリ(ビス(エチルアミノ)フォスファゼン)(PBEAP)を取り上げた。 まずPBPEPの分別物のジオキサン溶液の光散乱および粘度から分子量Mおよび極限粘度数[η]を求め、粘度式[η]=2.06×10^<ー4>M^<0.56>(30℃)が成立することを見いだした。さらに、Mと[η]から求めた分子の特性比はポリエチレンのそれと同程度で、主鎖中にはこれまで存在すると考えられていた二重結合は存在しないことを明らかにした。 次に、固体の加熱に伴う体積変化及び熱量変化を調べ、結晶化は均一核生成と生長によって進むこと、結晶化はガラス転移点と融点の間の広い温度領域で追跡できること、αおよぴβ形結晶は、それぞれ60及び30℃で多量に生成すること、低温に放置すると融点45℃のγ形結晶も生成して来ること、ガラス転移点から昇温しても結晶化が追跡できることなどを見いだすとともに、ガラス転移点の昇温速度依存性からガラス転移点は-7.4℃であることを認めた。さらに、ガラス転移点以下に急冷した試料をその温度で長時間放置するとエンタルピ-緩和の起こることを見いだした。 ポリジクロロフォスファゼンの完全エチルアミノ化を行なうことは非常に困難であった。少量の塩素が残りその結果少量の水酸基を持つPBEHPが得られた。このポリマ-は酢酸水溶液中で低温溶解型であるが、酢酸、酢酸水溶液あるいはトリフルオロエタノ-ル中で分解することが判った。酢酸中で最も分解し易かった。また分解は主鎖の切断およびそれに続くリン酸やアンモニアの放出を伴う機構で進むことを見いだした。
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