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1989 年度 実績報告書

高移動度有機ポリシランのキャリア輸送特性とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 01550696
研究機関大阪大学

研究代表者

横山 正明  大阪大学, 工学部, 教授 (90029281)

研究分担者 平本 昌宏  大阪大学, 工学部, 助手 (20208854)
木村 恵一  大阪大学, 工学部, 講師 (50107140)
キーワード有機ポリシラン / キャリア輸送特性 / 高キャリア移動度材料 / イオン化電位 / 有機感光体 / 多数枚印写プロセス
研究概要

本研究は、Si主鎖に非局在化したσ電子によって特徴づけられる有機ポリシランのキャリア輸送特性の解明とその応用展開を目的として行ったものである。
(1)電子材料としての基本物性値であるイオン化電位測定に大気下光電子分光の新手法を用い、側鎖置換基ならびにサ-モクロミック挙動にともなうイオン化電位変化を明らかにし、直鎖アルキル置換有機ポリシランのイオン化電位はコンホメ-ション変化にともない5.7eVから5.9eVの範囲で変化することを明らかにした。
(2)各種置換有機ポリシランのドリフト移動度の測定を行い、そのホ-ルキャリア輸送がホッピング伝導に適用されるGi11の経験式に従い、σ共役長に依存することから、その伝道機構がSi主鎖のσ共役単位間のホッピング伝導であることの結論を得た。
(3)有機ポリシランに同じイオン化電位を有する低分子キャリア輸送剤を添加することによって移動度がさらに向上し、10^<-3>/Vsecに達する高移動度を示す新しい複合材料を開発した。
(4)光・電子機能材料としての応用展開をはかり、適切な有機顔料との組み合わせにおいて実用可能な感度を有する電子写真有機積層感光体を構築した。さらに、
(5)有機ポリシランの化学的性質であるUV光分解性に着目して、従来にない全く新しい原理による多数枚電子写真複写プロセスを考案し、その動作原理を実証するとともに実際の印写試験によって実用可能な新しい印写プロセスとなり得ることを示した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] K.Yokoyama: "Thermochromic Behaviors and Ionization Potentials of Organopolysilanes." Solid State Commun.70. 241-244 (1989)

  • [文献書誌] K.Yokoyama: "Charge Carrier Transport properties of Organopolysilanes and Their Application to Xerographic Photoreceptor." Chem.Lett.1989. 1005-1008 (1989)

  • [文献書誌] K.Yokoyama: "Newーtype Xerographic Multiーduplacation Using Organopotysilanebased Memory Photorecetor Drawn by Ultraviolet Image Exposure." Appl.Phys.Lett.55. 2141-2143 (1989)

  • [文献書誌] K.Yokoyama: "TrapーControlled Charge Carrier Transport in Organopolysilanes Doped with TrapーForming Organic Comrounds" Solid State Commun.73. 199-202 (1990)

  • [文献書誌] K.Yokoyama: "Charge Carrier Transport in Poly(nーporylmethylsilane)over Wide Temperature Range Encompassing Glass Transition and Melting Point" Phil.Mag.B.61. 59-66 (1990)

  • [文献書誌] 横山健児: "有機ポリシランのキャリア輸送特性とその電子写真 感光体への応用" 電子写真学会誌.

  • [文献書誌] 横山正明(執筆分担): "有機ケイ素ポリマ-の合成と応用 応用編 第2章 2節 ポリシランとプログラフィ" シ-エムシ-, 138-148 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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