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1990 年度 実績報告書

光グラフト体の構造制御とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 01550707
研究機関群馬大学

研究代表者

久保田 仁  群馬大学, 工学部, 助教授 (20089816)

キーワード光グラフト重合 / 4ービニルピリジングラフトポリエチレン / Nービニルイミダゾ-ルグラフトポリエチレン / 加水分解触媒活性 / グリシジルメタクリレ-トグラフトセルロ-ス / Pミノ基含有セルロ-ス / 金属イオン補集性能 / グラフト鎖の分布状態
研究概要

本研究では汎用高分子材料、ポリオレフィンおよびセルロ-ス、へ機能性付与の手段として光グラフト重合を適用し、グラフト体の構造制御により多彩な機能の発現を図ることを目的とした。平成2年度は平成元年度におけるポリエチレン(PE)フィルムを中心とした検討結果にもとずいて、グラフト鎖分布の異なるグラフトPEフィルムを合成し、グラフト鎖の分布状態と機能との関係を検討し、以下の成果を得た。
1.液相および気相系で合成した4ービニルピリジングラフトPEフィルムについて、pーニトロフェニルアセテ-トの加水分解に対する触媒活性を検討した結果、気相試料に比べて液相試料の方が高い触媒活性を与えることが認められた。同様の結果がNービニルイミダゾ-ルグラフトPEフィルムによるpーニトロフェニルアセテ-トの加水分解においても認められた。平成元年度の検討から、液相試料では気相試料に比べてグラフト鎖はフィルム表面に局在して分布する傾向が認められており、このようなグラフト鎖分布の特性がグラフト試料の触媒活性に反映されたものと思われる。
2.PEフィルムを用いた結果をセルロ-スへ応用した。すなわち、液相および気相系でグリシジルメタクリレ-トグラフトセルロ-スを合成し、次いでこれらグラフトセルロ-スをジアミン類(エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン)と反応させてアミノ基含有セルロ-スを調製した。アミノ基含有セルロ-スについて銅イオンの吸着性能を調べた結果、液相試料と気相試料の銅イオン吸着量には大きな差異のないことが認められた。このように、光グラフトセルロ-スの機能はグラフト鎖の分布状態に大きく左右されないことがわかった。光グラフトセルロ-スにおけるグラフト鎖分布についてはさらに検討が必要であると思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hitoshi Kubota: "Catalytic Activity of NーVinylimidazoleーGrabted Polyethylene:Effect of Introduction Method of Grafted Chains by Means of photografting" Enropean Polymer Journal.

  • [文献書誌] Hitoshi Kubota: "Preparation of Cellulosic Adsor bents Having Amino Group by Means of Photografting" Journal of Applied Polymer Science.

  • [文献書誌] Hitoshi Kubota: "Catalytic Activity of Cellulose/Cu(II) Complex toward Decomposition of Hydrogen Peroxide" Journal of Applied Polymer Science.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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