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1989 年度 実績報告書

ジリルジエノ-ルエ-テル類の官能基転移重合と生成ポリマ-の高分子反応

研究課題

研究課題/領域番号 01550716
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

平林 忠道  名古屋工業大学, 工学部, 講師 (70024338)

キーワードグル-プトランスファ-重合 / シリルジエノ-ルエ-テル / 分子量制御 / 高分子反応 / 交互共重合体 / 構造ー物性相関関係
研究概要

(1)実施計画にあげた共役系の伸びたシリルジエノ-ルエ-テルモノマ-類[CH_2=C(X)ーCH=CHーOSi(CH_3)_3]のうちX=H,CH_3,C_6H_5の全てが予定通り合成できた。3ーファニル置換体は幾何異性体の混合物となったが、一応分別蒸留可能であった。従って幾何構造の違いが官能基転移重合に及ぼす効果についても検討したい。
(2)X=H、即ち1ーButadienyloxytrimethylsilane (BdTMS)について、ZnCl _2 (触媒)/p置換ベンズアルデヒド(開始剤)による官能基転移重合では、用いた開始剤により一定の誘導時間(τ)が認められたが、重合速度自体は開始剤に無関係であることを確認した。log(τ^<-1>とpー置換ベンズアルデヒドのBrownー岡本のσ^+で整理すると良好な直線関係が成立し、開始反応の律速段階はホルミル炭素のカチオン形成にあることを明らかにした。そして電子供与性置換基をもつpーアニスアルデヒド開始剤とした時、最良の狭い分子量分布(Mw/Mn=1.28)と設計した通りのMnを持つポリマ-を得た。(この項Polymer J.22巻に公表)。
(4)次にBdTMSを開始剤ベンズアルデスド、触媒をZnCl_2,ZnBr_2,Znl_2,AlCl_3,(C_2H_5)_2AlCl,SnCl_4,HgBr_2,TiBr_4等に変えて基転移重合を試みた。ゲル化せずに狭い分子量分布を与えたのはZnX_2とHgBr_2のみで、他は好ましくない。ZnX_2系触媒について速度論的検討を行った結果、開始、成長ともにZnBr_2>ZnI_2>ZnCl_2の順で速い反応で、触媒とアルデヒドの錯化におけるNMRケミカルシフトから評価したルイス酸強度の順、達成した分子量分布の狭さの順と一致した。(この項 高分子学会年次大会/2年5月発表予定)。
(5)P(BdTMS)をWillkinson錯体、Pd/活性炭、酸化白金の各触媒存在下で接触水素添加を試み、P(EーaltーVAl)に誘導し、ガラス転移温度を他の周期コポリマ-と比較した。(IUPAC MACRO 90/Montreal/7月発表予定)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tadamichi,HIRABAYASHI: "Group Transfer and Cationic Polymerization of 1ーButadienyloxytrimethylsilane." Polymer J.20. 1041-1049 (1988)

  • [文献書誌] Tadamichi,HIRABAYASHI: "Group Transfer Polymerization of 1ーButadienyloxytrimethylsilane:Effects of Aldehydes on the Initiation Reaction." Polymer J.22. 287-294 (1990)

  • [文献書誌] Tadamichi,HIRABAYASHI: "Synthesis of SequenceーOrdered Copolymer.Synthesis of EthyleneーVinyl Alkohol Alternating Copolymer by Hydrogenation of Poly(1ーButadienyloxytrimethylsilane)Prepared from GTP Method." Macromolecules.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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