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1990 年度 実績報告書

二成分系複合酸化物触媒の設計に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 01550754
研究機関東京大学

研究代表者

長本 英俊  東京大学, 工学部・総合試験所, 助教授 (40111471)

キーワード複合酸化物 / 触媒 / ペロブスカイト構造 / 酸化反応 / 光電子分光法 / 昇温脱離法 / X線回折法 / アルカリ土類金属
研究概要

本年度の研究目的は、複合酸化物の触媒設計に関して、触媒活性とその物理化学的性質との関連を明らかにして、設計に対する指針を得ることにあった。メタンの酸化反応をテスト反応として用い検討を行った結果、次のことが明かとなった。1.BaCeO_3とLaCeO_3のAサイトをLiで置換することより、メタンの酸化触媒活性は最大2倍に増加した。LaCeO_3では、置換率の増加と共に触媒活性は増大し、価数の減少による酸素空格子、若しくはO^ーが寄与していることが示唆された。BaCeO_3では、Liの寄与が大きいことが判った。以上のいずれの触媒も、メタンの酸化カップリング反応活性と完全酸化反応の活性は、ほぼパラレルに変化をした。2.BaCeO_3のAサイト金属イオンをIII価のLaイオンで置換することにより、CeをIII価として、触媒活性の変化を検討した。15%以上の置換では、ペロブスカイト型構造を維持することができず、CeO_2との混合物となり、触媒活性は、低下した。10%までの置換では、僅かにCO_2生成活性の向上が認められた。また、O_2の昇温脱離実験から、10%までのLa置換は、脱離酸素を増加させることが判った。しかしながら、脱離酸素量と触媒活性の間には、明瞭な相関関係は認められなかった。3.Sr、Ceを含むペロブスカイト型酸化物と類似したSr_2CeO_3を用い、塩基性点の密度増加に対する検討を行った。塩基性点が増加したものの、触媒活性はほぼ2/3の低下した。4.触媒の結晶中の酸素と各金属イオンの間の結合距離の変化と、触媒活性の間には明瞭な相関関係は認められなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hidetoshi NAGAMOTO,Katsuhiko HAYASHI,Hakuai INOUE,: "Methane Oxidation by Oxygen Transported through Solid Electrolyte" J.Catal.126. 671-673 (1990)

  • [文献書誌] Hidetoshi NaGAMOTO,Yoshitaka NAKAMURA,Hakuai INOUE,: "Characteristics of Perovskiteーtype Oxides containing Ce for Methane Oxidation" J.Catal.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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