研究概要 |
トマトのプロトプラスト培養は、種や品種によって難易に差があり、斑入り株の得られた品種‘メイト'の葉片や葉由来にカルスからは、十分な量のプロトプラストが得られなかった。そこで、その種子を無菌的に播種して10日前後の苗をプロトプラスト単離に用いた。実生では、成長点を含む子葉由来のプロトプラストと胚軸由来のプロトプラストでは、後者の方が分裂が盛んであるようで、現在追試中である。また、プロトプラストからの固体の再生が比較的容易とされているトマト属の野性種(Lycopersicon pimpinellifolium)の増殖を行っており、今後この実生を用いてのプロトプラスト培養も検討する予定である。 プロトプラスト培養技術の習得のため、平行して行ったレタスのプロトプラストでは、固体を再生することができた。すなわち、これまでは、初代培養に浸透圧調整のためのマンニト-ルを加えていなくてもよいとされていたが、マンニト-ル濃度を0.4Mから0.2M,OMと継代の度に下げることにより、その後の分裂および再分化に好影響を与えることを見出した。 クロロプラストDNAの同定については、まず、ホウレンソウで切断したバンドが得られ、現在、ホウレンソウでもようやくバンドが見られるようになったが、トウモロコシでは、まだ、バンドが得られていない。現在、検討中である。
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