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1991 年度 実績報告書

ダイズさび病菌の寄生性・病原性の変異と地理的分布

研究課題

研究課題/領域番号 01560046
研究機関茨城大学

研究代表者

小野 義隆  茨城大学, 教育学部, 助教授 (90134163)

キーワードダイズさび病 / Phakopsora pachyrhizi / Phakopsora meibomiae / 分類学 / 寄生性 / 病原性 / 宿主範囲 / 地理的分布
研究概要

マメ科植物に寄生するファコプソラ様さび菌の形態的特徴と宿主範囲を比較研究し、Phakopsora6種、Cerotelium5種およびMilesia3種を分類学的に独立した種と認めた。これらのうち、Phakopsora2種は新種である。ダイズに寄生性を持つ菌はPhakopsoraに属するが、それについて、夏胞子世代と冬胞子世代の形態的特徴の変異と宿主範囲およびダイズなどの栽培マメ類にたいする病原性を比較研究した結果、アジアに分布する菌と新熱帯(中南米)に分布する菌は、前年度までの研究では同一種の変種のレベルの違いと考えられたが、冬胞子堆の構造、冬胞子の形態、自然状態での実際の宿主植物の範囲、および、ダイズとインゲンマメにたいする病原性において異なり、それぞれは独立した種であると結論した。アジアに分布する菌はPhakopsora pachyrhizi H.Sydow & P.Sydowで、ダイズにたいして強い病原性を示し、主要な宿主は、栽培種であるダイズ(Glycine max)、クズイモ(Pachyrhizus erosus)、ヤッコササゲ(Vigna unguiculata)、および野生種であるツルマメ(Glycine soja)、クズ(Pueraria lobata)、Pueraria montanaである。それにたいして、新熱帯に分布する菌はPhakopsora meibomiae(Arthur)Arthurで、ダイズへの病原性は弱いがインゲンマメ類にたいする病原性は強い。この菌の主要な宿主は、栽培種であるフジマメ(Lablab purpureus)、ベニバナインゲン(Phaseolus coccineus)、ライマメ(Phaseolus Iunatus)、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)、および、野生種であるAeschinomene americana,Canavalia villosa,Crotalaria spp.,Desmodium spp.である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ono,Y.: "Uredinales of Nepal." Report of the Toffori Mycological Institute. 28. 57-75 (1990)

  • [文献書誌] Ono,Y,: "New host plants of the soybean rust fungus,Phakopsora pachyrhizi." Transactions of the Mycological Society of Japan. 32. 161-164 (1991)

  • [文献書誌] Ono,Y.: "Delimitation of Phakopsora,Physopella and Cerotelium(Uredinales)and their species on heguminosae." Mycological Research. 96. (1992)

  • [文献書誌] 小野 義隆: "ダイズさび病の病原菌は2種である." 日本菌学会ニュ-ス. 1992. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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