研究課題/領域番号 |
01560067
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土壤・肥料
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
音羽 道三 弘前大学, 農学部, 教授 (40204226)
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研究分担者 |
青山 正和 弘前大学, 農学部, 助手 (60150950)
斉藤 寛 弘前大学, 農学部, 助教授 (50003520)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 黒ボク土 / アンディソル / 黒ボク土類縁土壌 / アンディック亜群 / かさ密度 / リン酸吸収係数 / 酸性しゆう酸塩可溶Al,Fe / Tohoku region |
研究概要 |
これまで黒ボク土に分類されて来た土壌のうちAndisol(USDA,1990)の基準を満たさないものを仮に黒ボク土類縁土壌と定義し、青森県津軽地方、秋田県、山形県の土壌についてその特徴を調べ分類について考察した。得られた結果は次のようである。 1.土壌調査資料186地点の黒ボク土にAndisolに相当する基準(厚さ、かさ密度、リン酸吸収原数1500または1700)を適用すると、リン吸1700では66%、1500では47%が類縁土壌であった。類縁土壌の割合は津軽>秋田>山形で、また腐植層が薄い土壌、傾料地の土壌で比率が高い。 2.本研究で記載、分析した55地点(ほぼ4分の1は土壌調査資料よりAndisolと推定された地点)の結果によると類縁土壌は次の4つのグル-プに分けられる:a、アンディック土壌性質を満たす層位を持つがその厚さが35cm以下のもの:b、アンディック亜群の基準を満たす層位のみを持つもの:c、アンディック亜群の基準を満たす層も持たないもの:d、黒ボク土ではないが地下水から富化したFeのためアンディック亜群の基準を満たすもの。 3.腐植の性質による類縁土壌の特徴づけは難しい、すなわち熊田法、大羽・本名法によるとAndisol、類縁土壌とも腐植組成はほとんどA型である。水田ではAp層のみpまたはB型になる場合が多い。 4.Andisolの分類基準の1つであるかさ密度は現地で採取したコア試料を用いるが、風乾細上かさ密度と比較すると果樹園、草地のAp層は締固めによって過大な値になる場合が多い。 5.わが国でデ-タの多いかさ密度とリン吸のみによって黒ボク土を定義する場合、リン吸1500を用いればAndisolに比較可能な黒ボク土を分離できる。したがって国際的に対比可能な黒ボク土類縁土壌を定義することも可能で、その特徴づけと細分も一貫して行なうと結論できる。
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