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1989 年度 実績報告書

非アロフェン質黒ボク土の分布と酸性障害発現機構の解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01560068
研究機関東北大学

研究代表者

三枝 正彦  東北大学, 農学部付属農場, 助教授 (10005655)

キーワード非アロフェン質黒ボク土 / アロフェン / 土壌酸性 / テンションライシメ-タ- / 土壌溶液 / 酸性障害
研究概要

東北地の主要な黒ボク土を調査採取し、土壌酸性の実態を明かにした。当地域には、非アロフェン(非Allo.)質黒ボク土(北上、川渡、沼沢など)とアロフェン(Allo.)質黒ボク土(十和田、岩手、蔵王など)が存在し、前者はpH(H20)が4.9-5.3、交換酸度VIが17-26であり、後者はpH(H20)が5.6-5.9、VIが2以下と両者には著しい違いがみられた。
従来の研究成果を活用するために.VI(V)とKCI-AI(X)の関係を検討したところ、両者には V=3.27X-0.53(r=970・・・,n=177)という極めて密接な関係が認められ、国際分類で用いられるalic(KCI-AI>2me)な黒ボク土は我国の強酸性(VI>6)黒ボク土にほぼ一致する事が明らかとなった。そこで、既存の開拓地土壌調査報告書より東北地域のVI>6以上の黒ボク土を抽出し、Alic Udand 或いは非Allo.質黒ボク土の分布状況を明らかにした。また石灰中和されている耕地土壌については、Acid oxalate 可溶Al(Alo),Si(Sio)或はPyrophosphate可溶Al(Alo)から非Allo.質黒ボク土の抽出を試みた。その結果、Alp/Alo>0.5,Sio<0.5%以下の土壌の大半がAlic Udand 或いは非Allo.質黒ボク土に該当する事が明かとなった。なお、東北各県の農業試験場より環境保全基本調査で採取した試料を分与して戴き、黒ボク耕地土壌のコロイド組成を明らかにすると共に、非Allo.質黒ボク土の分布状況や分布面積を検討中である。
黒ボク土を腐植或はAllo.の有無によって4つに区分し、腐植・Allo.質(岩手)、Allo.質(蔵王)、腐植・非Allo.質(川渡)、非Allo.(色麻)土壌を採取し、当農場内に縦10m、横5m、深さ1mの精密圃場を作製した。また、Ugolini式テンションライシメ-タを自作し、大麦栽培中の精密圃場に埋設し、土壌溶液中のAl,NO_3の変化を経時的に追跡中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masahiko,SAIGUSA: "Chemistry and Fertility of Acid Andisols with Reference to Subsoil Acidity." Proceeding of the“Second International Symposium on Plant-Soil Interactions at low pH". (1990)

  • [文献書誌] 三枝正彦・外3名: "黒ボク土壌における大工原酸度Y_1の再評価" 日本土壌肥料学雑誌. 61. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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