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1990 年度 実績報告書

土壌堆積腐植層の形成過程における土壌動物の役割の評価

研究課題

研究課題/領域番号 01560165
研究機関京都大学

研究代表者

武田 博清  京都大学, 農学部, 助教授 (60109048)

研究分担者 岩坪 五郎  京都大学, 農学部, 教授 (00026395)
キーワードリタ-バッグ / ヒノキ針葉 / 分解過程 / 土壌堆積腐植層 / 植物遺体 / 土壌動物 / リ-チング / 土壌動物ー微生物の相互作用
研究概要

これまでに土壌堆積腐植層の形成過程を調べる目的で行ってきたリタ-バッグの野外実験のデタ-のまとめを行った。
ヒノキ針葉の分解過程における針葉の重量、炭素、窒素、土壌動物の変化を解析し,次の事が明らかとなった。
ヒノキ分解の過程は、大きく3つの期間に区別された。第一の分解の初期(3ケ月)にリ-チングによる重量の減少が認められた。この期間を通して土壌動物の分解への寄与は少くない。第2期:分解の開始から6か月〜2年の間,分解は、土壌動物ー微生物の相互作用により進行していくことが,土壌動物除去区と対照区でのヒノキ分解の比較から明らかになった。第3期:分解開始から2年目から5年目までヒノキ針葉の分解は,第1,2期にくらべて遅くなっていく。この期間でのリタ-バッグ内の針葉の重量変化は、リタ-バッグ外からの分解産物の移入とリタ-バッグ内からの分解産物の移出のバランスの上に生じている。
分解、第2,3期(6ケ月目〜5年目)までの分解過程は、土壌の有機物堆積層のF層での状態を表わしていた。この期間に、土壌動物のリタ-,菌類の摂会により作くられた,植物遺体ー土壌動物のフンの団粒構造が形成されていくことが示された。
リタ-バッグ実験の解析の結果とこれまでに行った土壌堆積腐植の微細形態の観察の結果をもとにして,土壌堆積腐植層の形成過程における土壌動物の役割についての評価を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 加藤 篤,武田 博清,岩坪 五郎: "アカマツ,ヒノキ天然林の斜面上部と下部におけるアカマツ針葉の分解過鍋について" 第101回日本林学会論文集. 101. 277-279 (1990)

  • [文献書誌] Hiroshi TAKEDA: "Field Experimento on the Structure and Maintenance of Collembolan Community" Edaphologia. 特別号. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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