ソメモノイモ、ヤエヤマヒルギおよびフクギの細かく刻んだ試料(約20メッシュ)を8倍量の熱水で2回、摂氏100度で抽出する。抽出液は室温で24時間透析され、分子量の小さい透析部と比較的分子量の大きい非透析部とに分け、絹布および木綿布に染色し、媒染剤として、硫酸第一鉄、硫酸同、カリミョウバン、重クロム酸カリなどを用い、最適染色条件および染色性を検討した。 その結果、ソメモノイモの最適染色条件は、染色濃度5%、染色温度摂氏80度、染色時間60分、浴比(1:25)、透析部および非透析部においてもほぼ同じ結果を示した。媒染剤濃度のそれぞれ50ppmで、硫酸第一鉄で黒褐色、硫酸銅で褐色、カリミョウバンで淡褐色、重クロム酸カリで赤褐色を示した。ヤエヤマヒルギの最適染色条件は、染色濃度15%、染色濃度摂氏100度、染色時間90分、浴比(1:25)、透析部および非透析部においてもほぼ同じ結果を示した。媒染剤濃度のそれぞれ50ppmで、硫酸第一鉄で黒色、硫酸銅で褐色、カリミョウバンで淡褐色、重クロム酸カリで赤褐色を示した。フクギの最適染色条件は、染色濃度20%、染色温度摂氏100度、染色時間90分、浴比(1:25)、透析部および非透析部においてもほぼ同じ結果を示した。媒染剤濃度のそれぞれ50ppmで、硫酸第一鉄で黒褐色、硫酸銅でオリ-ブ色、カリミョウバンで黄色、重クロム酸カリで黄褐色を示した。
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