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1990 年度 実績報告書

琉球織物における植物染料の資源化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01560191
研究機関琉球大学

研究代表者

屋我 嗣良  琉球大学, 農学部, 教授 (70045110)

研究分担者 金城 一彦  琉球大学, 農学部, 助手 (10167380)
キーワード琉球織物 / 植物染料 / 染色性
研究概要

ソメモノイモ、ヤエヤマヒルギおよびフクギの細粉した各試料を8倍量の熱水で2回、摂氏100度で抽出する。抽出液は室温で24時間セロハンで透析し、透析部と非透析部とにわけ、絹布および木綿布に染色し最適染色条件および染料の化学的性質を検討した。その結果、ソメモノイモの最適染色条件は、染料濃度5%、染色温度摂氏80度、染色時間60分、浴比(1:25)、媒染剤濃度50ppmで、硫酸第一鉄で黒褐色、硫酸銅で褐色、カリミヨウバンで淡褐色、重クロム酸カリで赤褐色を示した。ヤエヤマヒルギでは、染料濃度15%、染色温度摂氏100度、染色時間90分、浴比(1:25)、媒染剤濃度50ppmで硫酸第一鉄で黒色、硫酸銅で褐色、カリミヨウバンで淡褐色、重クロム酸カリで赤褐色を示した。フクギでは、染料濃度20%、染色温度摂氏100度、染色時間90分、浴比(1:25)、媒染剤濃度50ppmで、硫酸第一鉄で黒色、硫酸銅でオリ-ブ色、カリミヨウバンで黄色、重クロム酸カリで黄褐色を示した。また各染料の透析部と非透析部とも同じ結果を示した。
最適染色条件で染色し、それらの染色堅牢度、とりわけ洗濯堅牢度および日光堅牢度を検討した結果、ソメモノイモ、ヤエヤマヒルギおよびフクギで染色したいずれも5回以上の重ね染めで安定していた。
それぞれから得られた染料の化学的性質について、(1)ヤエヤマヒルギでは縮合型タンニン(+)、カテキンとその重合物を単離し、同定された。(2)フクギはスペクトルデ-タよりビフラボノイドおよびその配糖体であることが推定された。(3)ソメモノイモもスペクトルデ-タよりフラボノイドとその配糖体であることが推定された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shiryo YAGA: "UTILIZATION OF TANNINS FROM MANGROVE TREES" PROCEEDINGS OF UNESCO RESIONAL SEMINAR ON THE CHEMISTRY OF THE MANGROVE PLANTS,CHULALONGKORN UNIVERSITY,BANGKOK,THAILAND,12ー16,JANUARY. 280-286 (1987)

  • [文献書誌] 屋我 嗣良、太田 薫、金城 一彦: "植物染料に関する研究(第2報)ソメモノイモ(Discorea chirrhosa Lour)の染色性" 琉大農学報. 36. 115-121 (1989)

  • [文献書誌] 屋我 嗣良、太田 薫、金城 一彦: "植物染料に関する研究(第2報)ソメモノイモ(Discorea chirrhosa Lour)の染色性" 琉大農学報. 36. 115-121 (1989)"植物染料に関する研究(第3報)フクギ(Garcina spicata Hook.f.)の染色性について"

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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