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1989 年度 実績報告書

親魚由来免疫関連諸因子による卵稚仔の生態防御

研究課題

研究課題/領域番号 01560199
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 譲  東京大学, 農学部, 助教授 (40107412)

キーワード魚類 / 免疫 / 免疫グロブリン / 卵 / 稚仔 / 生体防御 / コイ
研究概要

1.キンギョ親魚に牛アルブミンを腹腔注射し,血液,卵巣卵,産出卵におけるアルブミンの存在をペルオキシダ-ゼ標識抗牛アルブミンウサギIgGを用いたEIAおよび免疫組織化学により確認した。結果は非特異的交差反応が多くクリアでなかったが,外部から投与した牛アルブミンが血液を介して卵へ移行することが明らかとなった。
2.コイ免疫グロブリン(IgM)の測定法を開発した。IgMをゲル濾過,イオン交換クロマトグラフィ-により精製し,ウサギに注射することにより抗血清を得た。その抗血清から抗体(IgG)をプロテインAアフィニティ-クロマトグラフィ-により精製,ビオチン化した。これを用いて,アビジン・ビオチン法により免疫グロブリンのEIAを行なった。感度は極めて高く(ng/mlのオ-ダ-),血清だと100万倍程度の希釈で測定が可能であった。
3.親魚からコイ卵稚仔へのIgMの移行を調べた。コイにHCGを投入し人為的に産卵させ,卵稚仔を飼育し,成長と共に経時的に一部を凍結保存した。受精卵,および孵化後各時期の稚仔魚をリン酸緩衝液中でホモゲナイズし,抽出液をポリアクリルアミド電気泳動により分離,ニトロセルロ-ス膜へ転写後,ビオチン化抗コイIgMウサギIgGを用いて,免疫染色を施したところ,いずれの検体にもIgMが存在することが明らかとなったが,量的には圧倒的に多い卵黄蛋白などに比べ微量であった。酵素抗体法による測定は現在この標本について免疫グロブリンの測定を試みたが,IgMの含量が相対的に少なく,他の蛋白による反応の阻害が有るため標準曲線がスタンダ-ドと平行にならず,現在測定法の改善に取組んでいるところである。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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