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1989 年度 実績報告書

南西日本におけるアオリイカ地方個体群の識別に関する生理・生態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01560203
研究機関東京水産大学

研究代表者

瀬川 進  東京水産大学, 水産学部, 助手 (30092589)

キーワードアオリイカ / 地方個体群 / 産卵生態 / 形態学 / アイソザイム
研究概要

南西日本海域のアオリイカは、その外観から白イカ、赤イカおよびグワイカに分けられている。これらの3種類の差異を明らかにするため、沖縄から得られた標本を基に外部形態の比較、潜水調査による産卵生態の比較、卵発生の観察を行なった。また、アイソザイムの手法による地方集団の解析のための基礎的知見を得るため、千葉県産のアオリイカを用いて、アイソザイムの検索を行なった。結果は下記の通りである。
1.固定標本を用いて外部形態を調べた結果、アオリイカの3種類間の明らかな差異は認められなかった。このため、今後電子顕微鏡等を用いた。より細部の構造を観察し比較することが必要で、現在検討中である。
2.アオリイカの卵塊には、従来から報告されていた1卵嚢中の卵数が5-9粒の卵塊の他に、新たに卵嚢中の卵数が例外なく2粒のものが観察された。これらの2種類は、産卵場所も異なり、産卵状態が異なることが示唆され、少なくとも産卵生態により沖縄のアオリイカは2群に分けられることがわかった。また発生を観察したところ、発生過程にも色素胞の出現時期などに差がある可能性がみられた。これらの異なると考えられる2群の親イカに関する知見が未だ得られていないため、これらの親が3種類のいずれに属するのか早急に明らかにする必要がある。
3.千葉県産のアオリイカについて、デンプンゲル電気泳動法によりアイソザイムの検索を行なったところ、組織としては、アオリイカの口器の筋肉および消化盲嚢を用いることが有効であることがわかった。多型酵素については現在検索中で、今後この研究を継続することにより明らかになると考えられる。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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