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1989 年度 実績報告書

水産無脊椎動物から抗炎症剤の探索

研究課題

研究課題/領域番号 01560218
研究機関東京大学

研究代表者

伏谷 伸宏  東京大学, 農学部, 助教授 (70012010)

キーワード水産無脊椎動物 / 抗炎症剤 / ホスホリパ-ゼA_2 / 酵素阻害 / 海綿動物 / フラノセスタテルペン / 環状ペプチド / discodermin
研究概要

伊豆半島,伊豆諸島,紀伊半島および四国で,海綿,腔腸,外肛および原索動物計47種を採集し,それぞれの熱メタノ-ル抽出物から水溶性および脂溶性画分を調製した。各画分についてホスポリパ-ゼA_2阻害活性を調べたところ,海綿12種,ソフトコ-ラル2種およびコケムシ1種に活性が認められた。概して脂溶性画分に活性を示すものが多かったが,伊豆半島で採集した海綿Discodermia sp.の水溶性画分が0.3μg/mlという低濃度で活性を示したのが注目された。
次に,スクリ-ニングで有望と思われた海綿2種から活性物質の単離と化学構造の解明を試みた。まず,紀伊半島産のTreinia sp.をエタノ-ルで抽出後,溶媒分画,ゲル濾過などで分画し,最終的に活性成分を逆相系カラムを用いたHPLCで精製して枠品を得た。本物質はIC505.0×10^<-5>Mでホスホリパ-ゼA_2(PLA_2)を阻害した。主に二次元NMRスペクトルの解析により化学構造を検討した結果,既知のフラノセスタテルペンのpalinurin(1__〜)と同定された。
一方,水溶性画分に強い活性が認められた伊豆半島産のDiscodermia sp.を70%エタノ-ルで抽出,溶媒分画,ゲル濾過および逆相液体クロマトグラフィ-で順次分画して4つの活性物質を得た。これらはIC_<50>3.5〜7.0×10^<-7>MでPLA_2を阻害するとともに,in vivoで抗炎症作用を示した。活性物質はクロマトグラフィ-における挙動などから既知の環状ペプチド,discodermin A-D(2__〜〜5__〜)と同定した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nobuhiro Fusetani: "Research toward“Drugs from the Sea"" New J.Chem.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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