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1989 年度 実績報告書

海洋微生物が生産する硫酸ムコ多糖の構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 01560225
研究機関香川大学

研究代表者

奥谷 康一  香川大学, 農学部, 教授 (00036013)

キーワードムコ多糖 / 海洋微生物 / 硫酸多糖 / 海洋細菌 / 多菌 / アミノ糖
研究概要

本研究では海洋微生物が生産する硫酸ムコ多糖の構造解析を行い、その有用性を探ろうとした。海洋細菌No.42菌によって生産される多糖の生産条件を検討した結果、液体培地よりも寒天平板培地の方が収量が高かった。ZoBell培地に蔗糖を加えることにより菌の増殖が促進され、これに伴い多糖の収量も増加した。寒天平板上に生じた粘質物から1%フェノ-ルで抽出し、第4級アンモニウム塩およびエタノ-ル沈澱法により精製した多糖標品はセルロ-スアセテ-ト膜電気泳動でアルシァンブル-に染まる単一なバンドを、また超遠心分析で単一のピ-クを示した。Asahipak GFA-7MカラムによるGPC分析で、Pullulan(Shodex standard kit P-82)を基準とした分子量は1.9x10^6となった。この多糖標品は粘度が高くNMR分析で糖鎖結合様式を示すアノメリックカ-ボンの明確な化学シフトが得られなかったが、^1H NMR分析で2.0ppm付近にN-アセチル基に由来するピ-クが観察されると共に、1.4〜1.6ppmにはピ-クが認められず、この多糖にピルビン酸はないと推定された。酸加水分解後、ペ-パ-クロマト、GLC、HPLC、セルロ-スアセテ-ト膜電気泳動、アミノ酸分析などによりグルクロン酸、ガラクト-ス、グルコ-ス、グルコサミン、グルタミン酸を認めた。多糖に結合している硫酸基はイオンクロマトグラフを用い電気伝導度検出器によりHPLC分析し、硫酸基の対アミノ糖比はおよそ1と認められた。Hakomori-Purdie法によるメチル化で得られた部分メチル化アミノ糖の同定が遅れたため構造解析が完了していないが本年度の研究ではここに示したように海洋細菌No.42による硫酸ムコ多糖の生産条件と化学組成を明らかにし、構造解析の検討を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 奥谷康一: "細菌由来の硫酸化ムコ多糖(海洋微生物の生物活性物質 安元健 編)" 恒星社厚生閣, 126 (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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