1.オゾン殺菌装置の試作とオゾン水調製 気相オゾン発生器からオゾンを含む空気を水槽内に導入・拡散させ、液相オゾン(オゾン水)を調製する場合の最適条件を見いだすための実験を実施した。オゾン水中の溶存オゾン濃度は気相オゾン中のオゾン濃度に影響を受け、ほぼ60〜80分間で濃度は平衡状態に達した。 2.気相オゾンおよびオゾン水を用いた殺菌 イチゴの低温貯蔵に先だって気相オゾンにより殺菌を実施し、表面の生菌数の減少に有効であることを確認した。しかし、殺菌処理時間が長い場合、イチゴ表面からの水分蒸散が多くなり、外観の低下(彩度の低下)が認められた。従って。気相オゾンによる殺菌濃度を高め(100ppm以上)短時間に処理を完了することが必要であることを知った。オゾン水を用いてモヤシの殺菌・貯蔵を行った結果、オゾン水殺菌の前処理しとて水中で超音波を当てることによって、殺菌効果が向上し、初発菌数の60%以上を殺菌することが可能であることを明らかにした。オゾン水殺菌後の試料を貯蔵した結果、鮮度保持期間の延長が可能になった。この場合、低温貯蔵(-1.0^0C)が有効であった。 3.野菜の低温・高湿度貯蔵 グリ-ンアスパラガス等の試料を用い、低温(-0.5^0C)高湿度(機能性フィルムにより包装貯蔵)条件下で比較的長期間の貯蔵試験を実施した結果、低温度と高湿たおよび低酸素・高二酸化炭素の条件が試料に特性に一致した場合、従来の低温貯蔵(3〜5^0C)に比較して飛躍的に鮮度保持期間を延長させる事に成功した。
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