研究課題/領域番号 |
01560260
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小池 正之 筑波大学, 農林工学系, 助教授 (60032306)
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研究分担者 |
余田 章 筑波大学, 農林技術センター, 教務員
黒石 巌 筑波大学, 農林工学系, 講師 (70015668)
湯沢 昭太郎 筑波大学, 農林工学系, 助教授 (20015655)
小中 俊雄 筑波大学, 農林工学系, 教授 (60024569)
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キーワード | バイオニック・デザイン / エンジニアリング・ワ-クステ-ション / 有限要素法 / 最適設計 / 組織構造 / 複合材料 / トラクタ |
研究概要 |
軽量化の具体的達成が切実なトラクタの設計分野において、広汎な構造強度の解析に有限要素法は極めて有力な武器となってきている。本研究では、エンジニアリング、ワ-クステ-ションに汎用有限要素解析パッケ-ジ、NISA IIを実装して、動力伝達軸、けん引かん、三点リンクなどの構成部材の最適設計を行うことを目的とした。この研究成果に基づいて、自然界の複合的な組織構造に範をとり、バイオニック・デザインを効果的に実行する手法を吟味する。平成元年度に得られた結果の骨子は以下のようである。 1.まずNESA IIの解析結果の現場適応性について検討した。対象部材は安全フレ-ム、三点リンクヒッチの上部リンク、けん引かんの3種類とし、変形状況と応力分布について調べた。特に上部リンクは実験値との対比を行ったが、計算値と実験値の良好な一致が確認できた。 2.応力集中の発生する部分では、部材モデルの応力を分布させる役目を強化繊維にもたせ、繊維束の一端を放射状靱帯と同じように広く分散させるように工夫してみた。この点の妥当性については、現在検討中である。 3.最小重量設計及び最小費用設計解を設計規準とした複合材料によるバイオニック・デザインの有用性についても考察した。構造物最適設計ソフトNISAOPTの導入により、質量、強度などの最適化設計条件を考慮したバイオニック・デザインがる程度可能となった。 4.複合材料の特性に影響する因子のうちで、構成素材の特性、構成素材の形状、構成割合、構成の仕方、界面の状態、ボイドの影響についても若干の検討を行った。この解析には、アプリケ-ション・ソフトとしてNISA II COMPOSITEを用いた。
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