• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

傾斜放牧地での育成牛放牧方式に関する行動学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01560278
研究機関北海道大学

研究代表者

近藤 誠司  北海道大学, 農学部, 助教授 (20112576)

キーワード育成牛放牧 / 群構成頭数 / 空間行動 / 採食時間帯 / 休息時間帯 / 敵対行動
研究概要

1)0.1ー0.2ha/頭の放牧区で輪換放牧されている育成牛群36頭(ヘレフォ-ト“種32頭ホルスタイン種4頭"36頭群)および22頭頭(ヘレフォ-ト“種17頭、ホルスタイン種5頭、22頭群)の2群をそれぞれ比較的平坦でほぼ長方形の実験牧区(面積約150m^2/頭)に24時間放牧し、各個体の位置(12時ー18時および5時30分ー12時)をタイムラプスVTR装置で撮影した。観察終了後、CRT画面上で30分間隔の両群の採食行動頭数を記録したほか、20頭を抽出し、TVスケ-ル装置を用いて群の平均最近接個体間距離(rA、m)、rAとその期待値との比R、占有面積(m^2)を算出した。
2)rA(m)の総平均は36頭群4.3に対し22頭群2.8(P<0.01)で、R値はそれぞれ0.7、22頭群は0.5と、相対的にも36頭群がより広がっていることが示された。平均占有面積(m^2)は36頭群が790.0、22頭群が499.0と有意な差(P<0.05)があった。日の出・日没時の採食行動の時間帯の占有面積(m^2)は36、22頭群で933.1,873.8と差はなかったが、R値はそれぞれ0.8および0.5で、36頭群が1.6倍に広がっていたことを示し、休息時間帯には0.5および0.4とほぼ同じ広がり方を示した。
3)同様に、育成牛25頭(ヘレフォ-ド“種20頭、ホルスタイン種5頭、25頭群)および39頭(ヘレフォ-ド“種33頭、ホルスタイン種6頭、39頭群)の2群を6および8月にそれぞれ比較的平坦でほぼ長方形の実験牧区(面積約110m^2/頭)にそれぞれ正午より24時間放牧し、12時ー18時および6時ー12時の行動をタイムラプスVTR装置で撮影し、12時ー18時の敵対行動を観察記録した。
4)敵対行動数(回/時)は6月の25頭群が4.7、39頭群が8.2、8月はそれぞれ21.2および29.8で、群構成頭数が大きいほど多く、草量が少ないほど多い傾向にあった。既報の回帰式から敵対行動数(回/時)を推定すると、本実験牧区においては25頭群では21.6、39頭群は32.5と、現存草量が低い時期の観察結果と近い値となった。

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi