1.黒毛和種♂×ブラ-マン交雑種F_1♀および黒毛和種の子牛群の採食量、採食行動および耐暑性 ブラ-マン種(Z)♂×黒毛和種(B)、日本短角種(N)、ホルスタイン種(H)♀のF_1雌牛にB♂を交配して得られた、1/4ブラ-マン交雑種(Zー)とBBの子牛各6頭を用い、両群の放牧適性を採食行動の面から比較するために、6ー10月の期間、牧草地で増体量、採食量、粗飼料利用性、放牧行動、耐暑性を調査した。その結果、ZーがBBよりも1日増体量は大きく、特に秋期にその差が顕著であった。日中の採食時間割合、代謝体重当りの採食量もZーがBBよりも大きかった。乾物及びADF消化率はいずれもZーがBBよりも大きい傾向がみられた。8月の庇蔭舎の利用時間割合からみて耐暑性はZーがBBよりも優れていた。以上を総合してみると、1/4ブラ-マン交雑種はBBよりも放牧適性で優れていることが示された。 2.黒毛和種、日本短角種及びそれらのF_1去勢肥育牛の産肉性 BB、NN、BNの計32頭を放牧育成後、濃厚飼料多給方式で肥育し、増体量、生体の皮下脂肪厚及び枝肉格付成績を調査中である。現在までのところ、増体量はNN、BN、BBの順に大きく、皮下脂肪もその順に厚かった。肉質、とくに脂肪交雑ではBBが最も優れ、BNとNNの間には差異はなかった。
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