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1989 年度 実績報告書

乳牛の起立不能症の病因と予防・治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01560335
研究機関岩手大学

研究代表者

村上 大蔵  岩手大学, 農学部, 教授 (00003731)

研究分担者 佐藤 れえ子  岩手大学, 農学部, 助手 (80142892)
内藤 善久  岩手大学, 農学部, 助教授 (40003785)
キーワード乳牛 / 起立不能症 / 1α,25(OH)_2D / PTH
研究概要

乳牛の起立不能症の発症要因の究明を目的として、本症の再発率が高いとされている起立不能症経歴牛14頭(ホルスタイン種)を用いて、分娩前7日から分娩後3日までの血漿の1α,25(DH)_2D、25OHD、PTH、CaおよびPi濃度の推移を、各個体毎に対照群(6頭)と比較し検討した。
その結果、次のような成績が得られた。
1.経歴牛14例中8例では、血漿1α,25(OH)_2D濃度は血漿のCaおよびPi濃度の低下に反応して上昇したが、他の6例中2例ではその上昇が遅れた。従って、これら2例においては25OHDの1α炭素位水酸化反応の遅延が推察された。
2.経歴牛14例中6例では血漿25OHD濃度は、対照群と同様に分娩前後で上昇する傾向にあった。
3.経歴牛14例中8例では、血漿PTH濃度は対照群と同様に、血漿Ca濃度の低下に反応して上昇した。しかし、他の6例中2例においては,PTH分泌機能の低下が推察された。
4.経歴牛14例中10例では、血漿のCaとPi濃度は分娩前後で対照群より低下する傾向にあった。
5.経歴牛14例中2例に本症の発症をみた。その中の1例では、PTH分泌機能の低下が推察された。しかし、他の1例では血漿Ca濃度の低下に対して血漿のPTHおよび1α,25(OH)_2D濃度は上昇していた。
以上の成績から、大部分の経歴牛においては、血漿Ca濃度の低下に鋭敏に反応して血漿1α,25(OH)_2DおよびPTH濃度は上昇するが、少数例においては、上皮小体機能不全や、PTHおよび1α,25(OH)_2Dの標的器官に対する抵抗性の存在が推察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Naito: "Effects of Continuous Administration of 1,25-D:hyaroxyvitamin D_3 on Plasma Minerals and Unoccupied Colon Mucosal 1,25-D:hydroxyvitamin D_3 Receptor Concentrations" Journal of Dairy Science. 72. 2936-2941 (1989)

  • [文献書誌] 内藤善久: "分娩前の乳牛に投与された1αhydroxyvitamin D_3の血中カルシウムと1α,25-dihydroxyvitamin D濃度に及ぼす影響" 日本獣医医師会雑誌. 42. 849-853 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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