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1989 年度 実績報告書

生体内と切片標本での脳幹のコリン作動性とノルアドレナリン作動性細胞の特性の比較

研究課題

研究課題/領域番号 01570069
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

香山 雪彦  福島県立医科大学, 生理学第二講座, 教授 (30035224)

研究分担者 伊藤 正省  福島県立医科大学, 生理学第二講座, 講師 (30004609)
キーワードCholinergic neuron / laterodorsal tegmental nucleus / noradrenergic neuron / locus coeruleus / reticular activating system / sleep / brain stem
研究概要

本研究では最近解剖学的に同定された、上行性網様体賦活系の正体らしい脳幹部のアセチルコリン(ACh)ニュ-ロンの活動を種々の標本で記録し、その特性を青斑核のノルアドレナリン(NA)ニュ-ロンと比較することを目的にしている。今年度の研究から次のような知見を得た。
1.(ウレタン麻酔下、細胞外記録)AChニュ-ロンは特徴的な幅の広いスパイクを発し、これはNAニュ-ロンのものと類似している。しかしNAニュ-ロンは発火頻度やパタ-ン、感覚刺激に対する反応などの点で均質な細胞群であるのに対し、Achニュ-ロンには自発発火のあるものやないもの、反応が相動性のものや持続性のものなど、性質の異なったものが混在している。
2.(ウレタン麻酔下、細胞内記録)上にAChニュ-ロンと書いたのは、実はACh作動性と考えてほぼまちがいないと相定されるニュ-ロンの意で、それを最終的に決論するために細胞内に電極を刺入して蛍光色素を注入する実験を始めた。しかしこの実験はあまりに効率が悪いことが判明、次年度にスライス標本で行うことにした。
3.(無麻酔ラットでの記録)AChニュ-ロンの活動の睡眠・覚醒に伴う変化をみるために、無麻酔で無痛下に頭だけ固定したラットで記録を始めている。この状態ではラットは容易に眠らないため、実験前に回転輪に入れて断眠を行うようにし、ようやくその方法を確立できた。二年目に継続されるこの実験の成果が非常に楽しみである。
4.(スライス標本での記録)二年目に予定しているスライス標本での記録のためのセットアップが完成し、現在どうすればいきのよい記録が得られるか工夫中で、二年目の研究の発展が楽しみである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] A.Shosaku,Y.Kayama,I.Sumitomo,M.Sugirani and K.Iwama: "Analysis of recurrent in hibitory circuit in rat thalamus:Neurophysiology of the thalamic reticular nucleus." Progress in Neurobiology. 32. 77-102 (1989)

  • [文献書誌] Y.Kayama,S.Shimada,Y.Hishikawa and T.Ogawa: "Effects of stimulating the dorsal raphe nucleus of the rat on neuronal activity in the darsal laterol geniculate nucleus" Brain Research. 489. 1-11 (1989)

  • [文献書誌] Y.Kayama,M.Ohta and S.Ito: "Ascending cholinergic and monoaminergicsystems in tha brainstem:Do they constitute a reticular activating system?" in T.Nagatsu,A,Fisher and M.Yoshida(Eds.)AL_2 heimers and Parkinsons DiseasesII:Basic and Therapeutic strategies Plenum Publishing,New York. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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