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1990 年度 研究成果報告書概要

急性相反応の神経性発現機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570085
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 環境生理学
研究機関山口大学

研究代表者

森本 昭生  山口大学, 医学部, 助教授 (70127794)

研究分担者 渡辺 達生  山口大学, 医学部, 助手 (60182929)
研究期間 (年度) 1989 – 1990
キーワードサイトカイン / インタ-ロイキン1 / 急性相反応 / 発熱 / 視床下部 / 脳ー免疫
研究概要

感染や傷害に際して,生体は自己防衛的に仂く種々の反応を呈する。これらをひとまとめにして,急性相反応(APR)と呼んでいる。そしてこれらの諸反応は単核球で合成されたinterleukinー1(ILー1)が直接各臓器に仂いて,発現するもと解されている。しかし,このILー1を脳室内に直接微量投与してもAPRが発現していることから,APRの発現は神経性にも調節されている可能性が示唆されている。
本研究は、APR出現に関与する中枢神経部位を検索する目的で行なわれた。実験には家兎を用いた。家兎の異なる40個所の脳部位に,ILー1投与のためのカニュ-レを慢性的に植込む手術を行なった。このカニュ-レを介して,ヒト・リコンビナントILー1を微量投与し,発熱反応や急性相反応の出現の有無を検討し,次のような結果が得られた。
1.発熱反応は視束前野や視床下部前部で最もよく観察された。
2.急性相反応は,視床下部にILー1を投与した際出現するが,発熱と同様に,視床下部の前部で最もよく観察された。
以上の結果より,発熱や急性相反応は視床下部内にはILー1を投与しても出現し,さらに,これらの反応の出現部位は,視床下部の前部に限局していることが分った。さらにILー1微量投与によってAPRが出現した脳部位と同じ部位に刺激電極を挿入し,電気刺激を行った 結果APRは出現せず,逆にAPRが低下する結果が得られた。これらの結果より,ILー1は視床下部の前部に作用APRを発現させるが,この作用は単純に視床下部のニュ-ロンを興奮させた結果ではなく,もっと複雑な機序が潜在している可能性を示唆するものである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Morimoto,A.: "Brain regions involved in the development of acute phase response accompanying fever in rabbits" J.Physiol.416. 645-657 (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Morimoto,A.: "Leucocytosis induced in rabbits by intravenous or central injection of granulocyte colony stimulating factor" J.Phisiol.426. 117-126 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Morimoto, A. et al.: "Brain regions involved in the development of acute phase responses accompanying fever in rabbits." J. Physiol.416. 645-657 (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Morimoto, A. et al.: "Leucocytosis induced in rabbits by intravenous or central injection of granulocyte colony stimulating factor." J. Physiol.426. 117-126 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1993-08-12  

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