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1990 年度 実績報告書

小腸レチノ-ル結合蛋白質Typellの生理作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570088
研究機関静岡県立大学

研究代表者

高瀬 幸子  静岡県立大学, 食品栄養科学部・栄養学科, 助教授 (10046196)

研究分担者 合田 敏尚  静岡県立大学, 食品栄養科学部・栄養学科, 助手 (70195923)
キーワード細胞性レチノ-ル結合蛋白質TypeII / レチノ-ルエステル化酵素(LーRAT) / レチナ-ル還元酵素 / βカロテン / ビタミンA欠乏 / ニワトリ小腸発達過程
研究概要

1.ニワトリ小腸のレチノ-ルエステル化酵素(LecithlinーRetinol Acyltransferase、LーRAT)の精製
細胞性レチノ-ル結合蛋白質タイプII(CRBP(II))を結合したアフイニテイカラムを用い、ニワトリ小腸の粘膜ミクロソ-ム画分を可溶化して精製した。単一のLーRAT蛋白質が得られ分子量は約55,000であった。
2.ニワトリの発達過程における小腸LーRAT活性の発達に伴う変動
LーRAT活性は十二指腸と空腸に高く、回腸では低値であった。十二指腸と空腸のLーRAT活性はニワトリのふ化前にはこの酵素の誘導は見られないが、ふ化に伴いその活性は急速に上昇し8日齢で最高値を示した。その後活性は下降の傾向を示した。LーRAT活性のふ化後の誘導は食餌からのビタミンA吸収の開始との関連が推察された。
3.ニワトリ小腸LーRAT活性に及ぼすビタミンA欠乏とレチノ-ル再投与の影響
ふ化後のヒナにビタミンA欠乏食を投与すると、欠乏状態になる以前にLーRAT活性は低下した。ビタミンA欠乏状態のヒナに欠乏食からレチノ-ル添加食に切り換えると、血清レチノ-ルの低濃度が回復しない以前に小腸のLーRAT活性は回復し上昇した。LーRAT活性は食餌からのレチノ-ル吸収により誘導されることが明かとなった。
4.ニワトリふ化前後の肝臓に出現する細胞性レチノ-ル結合蛋白質タイプII(CRBP(II))の生理的意義の解明
ニワトリのふ化前後には腹腔内に入込んだ卵黄嚢からの供給により血中および小腸管腔内のβカロテン濃度が上昇した。CRBP(II)はレチナ-ルも特異的に結合するので、βカロテン濃度の上昇は、ふ化直前から一過性に肝臓に出現するCRBP(II)、肝臓でのレチナ-ル還元酵素活性の誘導と対応していた。故に小腸機能の未熟な出生直後には肝臓でもβカロテンのレチノ-ルの転換が行われるために肝臓での一過性のCRBP(II)出現が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 合田 敏尚,高瀬 幸子: "空腸ー回腸バイパス手術に伴うラット小腸レチノ-ル結合たん白質CRBP(II)量の変動" 消化と吸収 日本消化吸収学会雑誌. 13. 66-70 (1990)

  • [文献書誌] 合田 敏尚・高瀬 幸子: "Purification of lecithinーretinol acyltransferase in chicken intestine." Jounal of Biological chemistry. (1991)

  • [文献書誌] 高瀬 幸子・合田 敏尚: "Developmental change and vitamin A deficiency effect on lecithinーretinol acylrtansferase activity in chick intestine" The Jourmal of Nutrition. (1991)

  • [文献書誌] 高瀬 幸子・合田 敏尚: "Hepatic and intestinal induction of cellular retinol binding protein (type II)around hatching period relate to yolk vitamin A penetrated into chick gut lumen." Journal Lipid Resach. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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