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1989 年度 実績報告書

副腎髄質機能調節におけるタキキニソペプチドの役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570091
研究機関北海道大学

研究代表者

齋藤 秀哉  北海道大学, 医学部, 教授 (20000929)

研究分担者 吉岡 充弘  北海道大学, 医学部, 講師 (40182729)
富樫 広子  北海道大学, 医学部, 講師 (20113590)
キーワードタキキニンペプチド / 体性-副腎交感神経反射 / 血圧調節
研究概要

サブスタンスPやサブスタンスK当のタキキニン類が脊髄を含む中枢神経系において血圧や交感神経活動の維持調節に重要な役割を果たしていることが報告されている。しかし、タキキニン受容体サブタイプと生理機能の結びつきに関しては不明の点も多く、選択的拮抗薬の開発が必要である。従来より、サブスタンスPに対して拮抗作用を有する物質は脊髄レベルにおいて内因性のサブスタンスPに拮抗することにより血圧、心拍数を減少させることが知られている。今回はin vitro実験でサブスタンPに対する拮抗作用が認められたいくつかのサブスタンスP類縁体について血圧、心拍数の変化を指標としてそのサブスタンスPに対する拮抗作用を比較検討した。用いたのはサブスタンスPと同じ11個のアミノ酸からなるspantide、Cー末端からなるSPAー79、SPAー80、SPAー86、SPAー88、SPAー89、SPAー92、SPAー102、SPAー103である。その結果、spantide、SPA-80、SPA-102、SPA-103に同程度の、SPA-92に軽度の血圧、心拍数減少作用が認められた。さらに、侵害性の機械的皮膚刺激によって副腎交感神経に誘発される興奮性の反応(皮膚-副腎髄質反射)に対する効果を調べた。spantideは皮膚-副腎髄質反射を有意に抑制したが、SPA-80では抑制は認められず、逆に興奮反応の増大する例がみられた。両サブスタンスP類縁体の血圧、心拍数に対する効果は同程度であったことから、血圧維持機能と侵害情報伝達機構に関与するタキキニンあるいは含まれる受容体サブタイプが異なる可能性がある。侵害性の機械的刺激によって誘発される皮膚-副腎髄質反射は血圧に影響しない量のモルヒネによって抑制される。このことは、皮膚-副腎髄質反射より選択的に抑制するようなサブスタンスP類縁体が新しいタイプの鎮痛物質となるうる可能性を示すものである。このような観点から、他のサブスタンスP類縁物質の皮膚-副腎髄質反射についても今後検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 齋藤秀哉: "痛みの臨床薬理" 臨床薬理. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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