研究課題/領域番号 |
01570093
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 進 東北大学, 薬学部, 教授 (80004604)
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研究分担者 |
吉田 真 東北大学, 薬学部, 教務職員 (90201011)
比佐 博彰 東北大学, 薬学部, 助手 (60192712)
草場 美津江 東北大学, 薬学部, 助手 (50175311)
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キーワード | カルシウム拮抗薬 / アンジオテンシンII / バソプレシン / ハレエピネフリン / 腎血管収縮反応 / 利尿 |
研究概要 |
本研究は抗高血圧薬としての有用性が注目されているカルシウム拮抗薬の抗高血圧作用機序を、血管平滑筋における細胞外カルシウムの細胞内移動に最も大きな要因となる生体内昇圧因子への影響の解析によって検討し、下記の結果を得た。1.麻酔イヌにおいて、アンジオテンシンII(AII)、バソプレシン(AVP)、セロトニン(5-HT)の腎動脈内投与による腎血管収縮反応は、カルシウム拮抗薬ニフェジピン(NI)或いはCD-349(CD)によって用量依存的に抑制された。AII、AVPに対する抑制反応は、カルシウム刺激薬BayK8644(BAY)で拮抗された。2.麻酔イヌにおいて、対側腎灌流圧低下によりレニン-アンジオテンシン系を賦活させた場合、腎動脈内投与したNIFによる尿量、尿中ナトリウム排泄量の増加反応は増大した。3.麻酔ラツトにおいて、腹腔内投与したAVPによる尿中浸透圧上昇反応はCDで影響されなかった。4.無麻酔の高血圧自然発症ラット腎性高血圧ラットにおいて、NIF及びCD経口投与により降圧が観察された。5.脊髄穿刺ラットにおいて、AII、AVP、ノルエピネフリン(NE)による血圧上昇反応は、NIFによりAII及びNEが、CDにより三者とも抑制され、いずれの抑制反応もBAYで拮抗された。 以上の結果より、AII、NE等の血管収縮反応にはカルシウムチャンネルを介するカルシウム流入が関与しており、従ってカルシウム拮抗薬の抗高血圧作用には、これらの受容体を介する血管収縮反応の抑制が関わっていること、またカルシウム拮抗薬の利尿作用は、AVPではなくA IIによる抗利尿作用の拮抗が示唆された。
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