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1990 年度 実績報告書

消化管粘膜細胞のホスホリパ-ゼA_2アイソザイムの生理的機能

研究課題

研究課題/領域番号 01570130
研究機関大阪大学

研究代表者

岡本 光弘  大阪大学, 医学部, 教授 (90028613)

キーワードI群PLA_2 / II群PLA_2 / クッパ-細胞 / マクロファ-ジ / リポ多糖 / エンドトキシン
研究概要

1.ラットの脾臓組織をハサミとピペットを用いて物理的に破砕し細胞を遊離させた。このものをセプラセルを用いた密度勾配遠心法で単核球/マクロファ-ジとリンパ球とに分けた。一方肝臓をコラゲナ-ゼで灌流して遊離細胞を調製後さらに遠心分離し、肝実質細胞とクッパ-細胞を中心とする非実質細胞とに分けた。各細胞に存在するホスホリパ-ゼA_2(PLA_2)の活性を測定し、さらに抗II群PLA_2抗体を用いてPLA_2の性質を調べたところ、次の結果を得た。II群PLA_2は脾臓では単核球/マクロファ-ジに、肝臓ではクッパ-細胞に主に局在する。
2.ラットにBCGを静注すると肝臓のPLA_2活性は、未処置ラットに比べて1.7倍に上昇する。リポ多糖(LPS)処置では1.6倍になる。BCGとLPSの両方で処置すると2.4倍なる。増加したPLA_2活性は抗II群PLA_2抗体によって中和されること、インムノブロット分析を行うと、抗II群PLA_2抗体と免疫学的に交差するタンパク質が肝細胞中に誘導されることがわかった。一方脾臓組織では、同様の処置でPLA_2の比活性は変動しない(脾臓の総容量はBCG処置により3倍に増大する)。この結果は、炎症性メディエイタ-でラットを処置することにより、II群PLA_2が組織特異的に誘導されることを示唆している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tatsumi,H.,Okamoto,M.,et al.: "Immunocytochemical studies on the localization of pancreaticーtype phospholipase A2 in rat stomach and pancreas:with special reference to the stomach cells." Histochemistry. 94. 135-140 (1990)

  • [文献書誌] Tojo,H.,Ono,T.,& Okamoto,M.: "Spleen phospholipase A2's." Methods in Enzymology. 197. (1991)

  • [文献書誌] Inada,M.,Okamoto,M.et al.: "Preferential distribution of group IIーlike phospholipase A2 in mononuclear phagocytic cells in rat spleen and liver." Eur.J.Biochem.(1991)

  • [文献書誌] Inada,M.,Okamoto,M.et al.: "Induction of group IIーlike phospholipase A2 by lipopolysaccharide in the liver of BCGーprimed rat." Biochem.Biophys.Res.Commun.(1991)

  • [文献書誌] 岡本 光弘,東城 博雅: "細胞障害とホスホリパ-ゼ" 蛋白質核酸酵素. 35. 1871-1878 (1990)

  • [文献書誌] 岡本 光弘,東城 博雅: "膵臓,その他の消化および脾臓由来ホスホリパ-ゼA_2の構造と機能" 蛋白質核酸酵素. 36. 316-324 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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