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1990 年度 実績報告書

RNA転写における核骨核とDNA高次構造の役割

研究課題

研究課題/領域番号 01570134
研究機関岡山大学

研究代表者

筒井 研  岡山大学, 医学部, 助教授 (70108158)

研究分担者 関 周司  岡山大学, 医学部, 教授 (50032884)
保田 立二  岡山大学, 医学部, 教授 (30092357)
渡来 仁  岡山大学, 医学部, 助手 (50175139)
筒井 公子  岡山大学, 医学部, 助手 (70144748)
キーワード核骨格 / 超らせんDNA / RNA転写 / DNA結合タンパク質
研究概要

真核生物のRNA転写効率は転写されるクロマチン領域のDNA高次構造、特に超らせん構造によって大きな影響を受ける。核DNAは核骨格付着領域(SAR)と呼ばれる特異な塩基配列を所々にもっており、これが核骨格に結合することによって超らせん構造をとった多数のル-プに分割されている。従って、核骨格ーDNAル-プ構造は核の基本構造であると共にRNA転写の調節機構としても重要な役割をもっている。本年度は以下に述べるようにDNAの高次構造を規定している二つの主要因子について解析を行った。
1.我々は転写が実際に進行する場である核骨格に、超らせんDNAを特異的に結合するDNA結合部位が存在することを見いだしている。ビオチン標識した超らせんDNAを用いて、この部位を構成する核骨格蛋白質と思われる75kDaの超らせんDNA結合蛋白質を同定した。この蛋白質の転写反応に対する影響を調べるため、核骨格からの可溶化と精製を行った。75K蛋白質は核骨格画分に存在するが、分離核を直接低イオン強度下に高濃度のethidium bromideで処理すると選択的に遊離された。超らせんDNA結合活性を指標としてイオン交換(Mono Q)とゲルろ過カラム(G3000 SW_<XL>)で分画することによりほぼ均一な75K蛋白質が得られた。この蛋白質はゲルろ過では分子量約380Kとして挙動し、自己会合体を形成していると考えられた。
2.DNAル-プの超らせん構造は核骨格への付着によって維持されているが、付着のメカニズムについてはよくわかっていない。我々はSARと特異的に結合する。従ってDNAの付着を媒介すると考えられる分子量120kDaの核骨格蛋白質を同定した。この蛋白質とDNAの相互作用を更に詳細に調べるためcDNAのクロ-ニングを試みた。ラット脳の核骨格から精製した120K蛋白質のDNBr断片のN末端アミノ酸配列を決定し、これに基づき混合オリゴヌクレオチド・プライマ-を合成し、ラット脳の全RNAを鋳型としたRTーPCRを行った。反応産物をクロ-ニングし、約1kbのcDNA断片が挿入されたクロ-ンを得た。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 筒井 公子: "ラット脳の超らせんDNA結合タンパク質" 神経化学. 29. 320-321 (1990)

  • [文献書誌] Shuji Seki: "Repair of Xーrayーinduced singleーstrand breaks by a cellーfree system" Carcinogenesis. 11. 1213-1216 (1990)

  • [文献書誌] Shogo Ikeda: "Deteotion of possible DNA repair enzymes on sodium dodecyl sulfateーpolyacrylamide gels by protein blatting to damaged DNAーfixed membranes" Analytical Biochemistry. 192. 96-103 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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