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1989 年度 実績報告書

マラリア感染の免疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01570210
研究機関群馬大学

研究代表者

脇 誠治  群馬大学, 医学部, 助教授 (10056286)

研究分担者 小野 久米夫  群馬大学, 医学部, 助手 (00211144)
田辺 和裄  大阪工業大学, 一般教育科, 助教授 (40047410)
キーワードマラリア / 免疫病理 / 防御免疫 / Tリンパ球 / ガンマ-インタ-フェロン / TNF / lgG2aアイソタイプ
研究概要

マラリア感染の免疫応答におけるT細胞の役割をマウスを用いて実験的に解析をすすめた。
(1)強毒マラリア原虫による致死感染の免疫病理:
(1)マウスの急性感染死は抗CD8抗原あるいは抗ガンマ-インタ-フェロンモノクロ-ナル抗体の投与で抑制できた。(2)感染末期にCD8抗原陽性Tリンパ球が肝臓に集積し、ガンマ-インタ-フェロンを産生した。(3)感染マウスはLPSの刺激により血清中に高いTNF活性を示したが、抗ガンマ-インタ-フェロンモノクロ-ナル抗体投与マウスは非感染対照マウス以下の低値であった。以上の結果は強毒マラリア原虫感染においてCD8抗原陽性Tリンパ球が活性化し肝臓にてガンマ-インタ-フェロンを産生してマクロファ-ジ等の細胞を刺激し、ついでこれらの細胞からTNFが産生され、これら一連の免疫反応が宿主に傷害的に作用することが示唆された。
(2)弱毒マラアリア原虫感染の自然治癒とその後の防御免疫の獲得:
(1)感染からの自然治癒と防御免疫の獲得は抗CD4抗原あるいは抗ガンマ-インタ-フェロンモノクロ-ナル抗体の投与で完全に抑制された。(2)感染マウス脾臓中のCD4抗原陽性Tリンパ球はガンマ-インタ-フェロンを産生しマクロファ-ジを活性化し原虫増殖を抑え、さらに感染防御に働くlgG2aアイソタイプの抗体産生を誘導した。以上の結果は弱毒マラアリア原虫感染の自然治癒とその後の防御免疫の獲得にはCD4抗原陽性Tリンパ球が活性化し脾臓にてガンマ-インタ-フェロンを産生することが必要であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Waki,S.Uehara,K.Kanbe,K.Ono,M.Suzuki,H.Nariuchi: "Role of T cells in pathogenesis and protective immunity to murine malaria" Journal of Immunology.

  • [文献書誌] S.Uehara,K.Kanbe,K.Ono,M.Suzuki,H.Nariuchi,S.Waki: "Role of IFN-γ in recovery from nonlethal malaria in CBA mice" Infection and lmmunity.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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